大阪市の松井一郎市長が、新型コロナウイルス感染拡大防止に関連し、スーパーマーケットでの買い物について「女の人が行くと時間がかかる」などと発言したことに、ネット上で批判の声が上がっている。
4月23日の記者会見の中での発言だ。松井市長はこの発言について記者から、「性別関係あるのか」という趣旨の指摘をうけ、「我が家では」と補足もした。
市長「言われたもんだけ買うということになればね、男性の方が早い」
この日の会見で朝日新聞の記者から、スーパーでの感染防止策に関連する質問を受けた松井市長は、「○○君(記者の名前)が買い物行ったらいいねん。夫婦で行かずに。言われたもんだけ買って帰る、と。やっぱり、女の人が行くとね、それはもちろんなんだけど、色々商品とか見ながら『これはいい』『あれがいい』とか時間かかる。君やったら、『これ買うて来い』言われたら、そこ直接行ってぱっぱっぱって買うて帰るやんか、男のもんは。だから、男子が接触避けて買い物に行くというのが、それでもいいけどね」。
この回答に対し、時事通信の記者が「『女性は買い物に時間がかかるから、男性が行くべき』という風な(趣旨の発言だという)捉え方もできると思うが、真意をご説明いただけますか」と問うと、松井市長はこう答えた。
「言われたもんだけ買うということになればね、男性の方が早い、と。僕も含めて、あまりスーパーに出入りしていない方が、言われたもんだけ買ってこいと言われたら、とにかくとっとと行って、その商品の場所に行って、それをカゴに入れて、スーパーの中にいる時間は非常に短縮できると思いますんで。そういう人が買い物に行く方が『3密』は避けられるんじゃないかな、こう思います」
記者「ちょっと違和感」と指摘
この市長の説明に対し、時事通信の記者は「それは女性、男性に限った話じゃない気がするんですけど。『女性は時間がかかる』と言い切ってしまうのはちょっと違和感を感じるのですが」と質問を重ねた。
松井市長は「それはそうやね」と応じ、「我が家では、妻が買い物に行くと、色々商品手に取りながらやるんで、いいものかどうかってやるんで、時間かかる。僕は言われたら、そこへ直接行って、どういうもんであろうと手にとって、カゴに入れて、会計して帰ってくるんで、我が家では僕のほうが早いということですね」と、“自分の場合”の話であると補足した。
「古すぎる固定観念」とネットで批判の声も
この松井市長の発言に対しネット上では、「ど直球の性差別」、「『言われた物を』買って帰るならさっさと終わるわ。主体的に食材や日用品の要不要・献立を考えてるわけでもなく『言われた物を』買って帰るだけなら!」、「普段スーパー行かない人は言われたものでもすぐ買えないだろう」「古すぎる固定観念」などと批判の声が上がっている。