韓国政府が「慰安婦の日」を制定する意向を固めた。韓国女性家族部(日本の省に相当)が2月8日、今年度の事業計画として朴槿恵大統領に報告した。
歴史認識を巡って日韓関係が悪化する中で、慰安婦問題を国際的にアピールして日本への圧力を高めようとの狙いがあるとみられる。
女性家族部の報道資料によると、慰安婦問題関連で以下のような事業を計画しているという。
官民が連携する会議で「慰安婦の日」制定を推進し、学生らが参加する文化イベント、学術イベント、公募展などを通じて歴史認識を改めさせる
また、慰安婦がテーマの映画、ドキュメンタリーなどのコンテンツ制作を支援するなど、教育と国内外への広報を強化する
昨年の日本に続き、今年はアメリカ、中国など海外の記録・資料調査を拡大し、民間NGOが所蔵する資料を国家記録物に指定、収集資料の体系化を通じてユネスコの世界記録遺産登録を推進する
慰安婦問題の解決に向けた国際的な共感を拡散させるため、国際機構や海外人権機関との協力を強化する
(女性家族部「報道資料」より 2014/02/11)
韓国紙・東亜日報によると、早ければ4月にも記念日を確定させるという。
慰安婦への国家補償や謝罪を求めて活動している韓国の女性団体「韓国挺身隊問題対策協議会」は、8月14日を「世界慰安婦の日」に制定するよう呼びかけた経緯がある。
記念日は8月14日が有力とみられる。韓国挺身隊問題対策協議会は2012年、台湾で開かれた国際会議で、8月14日を「世界慰安婦の日」にしようと提案した。この日は1991年、慰安婦被害者の故キム・ハクスンさんが最初に実名で慰安婦被害についての実像を明かした日だ。このほかに慰安婦問題を解決するための(日本大使館前での)水曜デモが最初に行われた1992年1月8日も候補にあげられている。
(東亜日報「政府「慰安婦の追悼日」制定へ」より 2014/02/12 10:59)
一方で岸田文雄外相は不快感を示した。
岸田文雄外相は12日の記者会見で、韓国政府が旧日本軍の「従軍慰安婦に関する日」制定を推進すると表明したことについて、「この問題は外交問題化、あるいは政治問題化させるべきではない」と不快感を示した。
(時事ドットコム「『慰安婦の日』に不快感=岸田外相」より 2014/02/12 11:01)
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