コロラド州知事、交際17年のファーストジェントルマンにプロポーズ「完璧なタイミングだった」

プロポーズは予想外のシチュエーションでしたが、完璧だったと喜びを語っています。
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連邦議員に立候補していた時に、パートナーのレイス氏(左)と支持者に手を振るポリス氏(2008年8月12日)
Photo By RJ Sangosti/The Denver Post via Getty Images

長年人生をともにしてきたパートナーへのプロポーズは、思いがけないタイミングだった。

アメリカ・コロラド州のジャレッド・ポリス知事が3月4日、パートナーでファーストジェントルマンのマーロン・レイス氏にプロポーズしたことを明かした。

ポリス知事と、動物の権利擁護活動家でライターのレイス氏は、付き合って17年。9歳の息子キャスピアン・ジュリアスさんと6歳の娘コーラさんの2人の子どもを育てる親でもある。

地元メディアのコロラド・サンによると、ポリス氏がプロポーズしたのは2020年12月初め、新型コロナウイルスに感染したレイス氏が入院のために家を出る直前だった。

「私は荷物をまとめていて、娘が部屋の片隅で泣いていました。私がいなくなるのが悲しかったのです」「息子は『いつ帰ってくるの?どこが悪いの?』と詳しいことを知りたがっていました。とても空気が張り詰めていました」とレイス氏はコロラド・サンに振り返る。

ポリス氏はレイス氏に急ぐように急かしたが、家を出る直前になって突然、片膝をついて指輪を差し出したという。

入院直前という必ずしもロマンチックとは言えないシチュエーションかもしれないが、レイス氏は「完璧なタイミングだった」と振り返る。

「完璧なタイミングでした。私は彼に『さっきからうまく息ができなかったけれど、本当にもう息ができなくなったよ』と伝えました」

レイス氏は、プロポーズに「足取りが弾んだ」とも語っている。

「病院についた時には、恐怖感がなくなっていました。『私には素晴らしいパートナーがいる。素晴らしい家族がいる。だから私は家に帰るんだ』と自分に言い聞かせました」

レイス氏は2日後に退院し、新型コロナウイルス感染症から回復した。

一方のポリス氏は、しばらく前からプロポーズを考えていて指輪を作っていたとコロラド・パブリック・ラジオに語った。

「彼が新型コロナウイルスに感染して入院するとなった時、回復するだろうと信じていました。だけどもちろんどうなるか、誰にもわかりません。彼を病院に連れて行く時、私は今こそ大事なことを言うべきだと思ったんです」

コロラド・サンによると、プロポーズ後に娘は泣き止み、結婚式でフラワーガールをできるかもしれないという期待に胸をふくらませたという。

大切な人と大切な時間を生きる

ポリス氏は2018年に、アメリカで初めて同性愛者を公表して州知事に当選した。コロラド州初のユダヤ人知事でもある。

2019年の就任演説で、ポリス氏は「私たちの国は今、分断と民族主義が広がっています。しかしこのコロラド州で、私たちは違う道を選びました」「私たちはネガティブで分断した政治を否定すると口で言うだけではなく、それを形で示したのです」と語っている。

ポリス氏自身も2020年11月に新型コロナウイルスに感染したが、症状は軽く入院は不要だった。

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就任式でのポリス知事とレイス氏、息子のキャスピアン・ジュリアスさん(2019年1月8日)
Photo by AAron Ontiveroz/The Denver Post via Getty Images

新型コロナウイルスで、レイス氏は大切な人と大切な時間を生きることがいかに貴重かを実感している。

「先延ばしにするのではなく、生きている今この時に大切なことをやりましょう」「お互いを祝福し、大切にしましょう。そして自分たちが大事だと思うことをやりましょう」とコロラド・サンに語る。 

コロラド・パブリック・ラジオによると、結婚式は秋を予定している。

 ハフポストUS版の記事を翻訳・加筆しました(翻訳・加筆:Satoko Y )。