集団的自衛権めぐり 公明、地方から異論相次ぐ「何が起こっているのかわからない」

公明党は28日、集団的自衛権の行使について地方組織代表者の意見を聞く会合を党本部で開いた。容認に動く党執行部に出席者から異論が続出した。だが、執行部は連立を維持する立場から、30日に最終的な党内の意見集約を終え、行使容認のための7月1日の閣議決定を認める考えだ。
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時事通信社

公明、地方から異論相次ぐ 集団的自衛権行使容認めぐり

公明党は28日、集団的自衛権の行使について地方組織代表者の意見を聞く会合を党本部で開いた。容認に動く党執行部に出席者から異論が続出した。だが、執行部は連立を維持する立場から、30日に最終的な党内の意見集約を終え、行使容認のための7月1日の閣議決定を認める考えだ。

会合は非公開で約3時間半行われ、約70人が出席した。山口那津男代表が「自公両党で『国民を守るために切れ目のない法整備が必要だ』という認識で議論している」と理解を求めた。これに対して25人が発言し、「一般党員は何が起こっているのかわからない。圧倒的に反対が多い」(塩野正行・埼玉県議)「国民的論議と言うのなら、もう少し議論をやってほしい」(吉田謙治・兵庫県本部幹事長)などこれまでの議論を拙速だとする批判が出た。また「憲法の根幹で意見が食い違うのなら、連立政権から離脱すべきだとの声がある」「『平和の党』のイメージに傷がつく」といった意見も相次いだ。出席者によれば、こうした慎重論や反対論が9割を占めたという。一方で、「一定の歯止めをかけたという実感を持った」(志田邦男・新潟県本部代表)と執行部の対応を評価する声もあった。

山口那津男代表は「今回議論されている集団的自衛権は極めて限定的で、憲法9条の規範は変わらない。今後も説明責任を果たす」と述べた。

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(朝日新聞社提供)