COP21、歴史的な「パリ協定」 温暖化防止の取り組みは「ようやく半分程度」

「しかし今後、より一層真剣に取り組めば、地球を救うためのチャンスは残ったと言える」
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2週間にわたる、夜を徹した激論の末、パリの交渉は12月12日夜、歴史的な「パリ協定」を採択した。

国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)は、将来の世代に地球を守るために不可欠で、野心的で現実的な合意と評価した。

開催国フランスのフランソワ・オランド大統領は、最終草案が発表される直前に「地球のための重大な成果がここにある」と述べた。議場の外では、多くの人々が、強力な気候変動の取り決めを求めてパリの路上に繰り出し、デモを繰り広げていた

しかし、環境運動家の中には、今回の合意が期待以下だったと嘆く人もいる。たとえば、化石燃料を段階的に削減する期限が定められなかったためだ。また、各国が温室効果ガスの排出量削減を監視し、実効性あるものにするための表現も弱いものだった。

「この協定では地球を救えない。ほど遠い」。環境保護運動団体「350.org」の共同創設者、ビル・マッキブン氏はハフポストUS版の取材にメールでコメントした。「しかし今後、より一層真剣に取り組めば、地球を救うためのチャンスは残ったと言える」

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この合意が歴史的だということを否定する人はいない。特に国連は、20年以上にわたって気候変動の問題に取り組んできたが、地球温暖化を抑制するための主導的な目標設定に失敗した。

初めて、世界中の先進国と発展途上国が、気候変動を食い止めるために行動することで合意した。二酸化炭素などの温室効果ガス排出を抑制し、海水面の上昇、旱魃や砂漠化、食糧不足など、気候変動の影響を食い止めるために助け合うことになった。

パリ協定は、気候変動を「人類と地球にとって、早急な取り組みが求められ、後戻りはできない危機」であり「すべての国が幅広く協力することが求められる」問題とした。

最終協定書は31ページに及ぶ。気温の上昇を産業革命前より「2度よりかなり低く」抑えると枠をはめた。科学者たちが警告してきた大幅な気温上昇は、危機的な気候変動を招く恐れがある。合意文はさらに大幅な削減を狙った意欲的な取り決めを盛り込んだ。努力目標として、気温の上昇を1.5度以内に抑え、海水面の上昇から海抜の低い国々を守ることにした。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の前回報告書によって、科学的な根拠が加わり、2度の気温上昇がこれまでの予想よりも大きな危険を伴うということが指摘された」。国連の持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)事務局長のギド・シュミット・トローブ氏は述べ、IPCCの最新の調査が、気候変動に関する交渉の科学的な裏付けになったとの見方を示した。

しかし、2週間にわたるパリでの交渉は、どうやってゴールにたどりつくかを議論したに過ぎない。今回の参加国がこれまでに設定している排出量削減の目標は、地球的な気温の上昇をおよそ2.7度に抑えるというだけのもので、どちらの削減目標が尊重されるべきなのか、本質的な溝が残ったままだ。パリの合意文書は「排出量削減に向け、より多大な努力が求められる」と述べて、その事実を隠さなかった。

「気候変動が重大な問題だと、世界中の人が気づいた。←今ココ」「気候とエネルギー問題を憂慮する科学者の会」レイチェル・クリータス氏

ペンシルベニア州立大学地球システム科学センターのマイケル・マン理事長は、ハフポストUS版のメール取材に対し、COP21はただ「プロセスの始まりに過ぎない」と強調した。世界的な取り組みは、世界的に求められる水準の「ようやく半分程度」であり「会議の成果として最も重要なのは、今後、実質的に取り組みを進めるという合意なのです」。

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すべての国が気候変動の重大な結末に直面しているが、発展途上国の中には、国際協力に及び腰な態度を示した国もあった。こうした国々は、さらなる温暖化を防ぐための代替エネルギーへの投資意欲も弱い。特に高金利に直面する発展途上国では、化石燃料に比べ、再生可能エネルギーの開発はさらなる投資を必要とする(たとえば、インドへの借款は、ドイツに比べて非常にリスクが高い)。

先進国は発展途上国の再生可能エネルギーへの転換と、気候変動への取り組みを援助するため、年間1000億ドルの資金援助を求められた。合意では、2025年までに各国はこの金額を見直し、さらなる援助額の引き上げも検討する。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳、要約しました。

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