中国ジェイアールバス(広島市)の夜行バスの男性運転手(38)が、山陽自動車道のサービスエリアで予定外の仮眠をして眠り続け、乗客17人が約6時間、閉じ込められた状態になった。共同通信などが1月23日に報じた。
問題のバスは1月20日出発の「呉ドリーム大阪2号」。午後8時半ごろ、大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に向けて、広島県呉市のJR呉駅を出発。運転手は翌21日午前0時ごろ、眠気に襲われ、予定外の同県福山市の福山サービスエリアで停車した。3時間ほど仮眠を取るつもりだったという。
NHKニュースによると、運転手はバスを降りてドアに鍵をかけたうえで、車両の外側から入る仮眠用のスペースで眠り続けた。約6時間半後の翌朝5時半ごろ、乗客から連絡を受けたバス会社が運転手に電話して起こしたという。本来であれば午前7時にはUSJに到着する予定だった。
■運転手は風邪と診断
ドアの鍵が中から開かない構造だったため、乗客17人が車内に閉じ込められたが、体調が悪化した人はいなかった。別の社員がサービスエリアに急行。午前7時半ごろにJR福山駅に乗客を送った。乗客は新幹線に乗り換えて、目的地に向かったという。
運転手は、当日は体調に問題ないと会社に申告したが、このトラブルのあと医師から風邪と診断されたという。中国ジェイアールバスは、「お客様にご迷惑をおかけしてしまい、深くおわび申し上げます」と公式サイトで謝罪している。