アメリカのクリスマスは、家族と大切な時間を過ごす日だ。ところが、デルタ航空の客室乗務員ピアース・ボーンさんは、クリスマス休暇中に勤務となってしまった。
どうしても娘と一緒にクリスマスを過ごしたい父親のハルさんは、あるアイデアを思いついた。ピアースさんが勤務するフライトに客として搭乗したのだ。
フロリダのフォートマイヤーズ発デトロイト行の機内でハルさんの隣の席に座った男性が12月24日、このエピソードを本人から聞いて感銘を受け、写真を添えてFacebookで紹介。インターネット上で話題となっている。
投稿された写真には、勤務する笑顔のピアースさんや、ハルさんと男性が映っており、投稿者の男性は「なんて素晴らしい父親なんだ!」と賞賛している。
ニューヨークタイムズによると、ハルさんは、クリスマス休暇中の3日間で、ピアースさんが勤務する6つのフライトを予約。23日はニューオリンズからデトロイト、フォートマイヤーズ、そしてデトロイトへ。24日はハートフォードに飛んだ。さらに25日にはアトランタに飛んだ後、ニューオリンズに最終的に戻った。
ハルさんは今年初めに首のけがで一時的に手足がマヒしてしまい、回復途中だった。今回のフライトは、けがをして以来、初めての空の旅だったという。
USAトゥデイによると、ピアースさんの両親は2016年、当時オーストラリアで勤務していた彼女と一緒にクリスマスを過ごすため、ロサンゼルスから15時間のフライトでシドニーまで駆け付けたという。
ハルさんは、USAトゥデイの取材に対して「ホテルの部屋でひとりでクリスマスを過ごす娘のことを考えたら、とても悲しい気持ちになった」とフライトに同乗した経緯を話した。
ピアースさんは、「6つのフライトに搭乗するなんてすごい」と驚いていた。