中国で、飛行機の機長が乗客の女性を飛行中のコックピットに招き入れ、記念写真を撮影させていたことが分かり、運航会社がこの機長に対し終身乗務停止の処分を下した。航空会社が発表した。
女性が写真をSNSにアップしたことがきっかけで発覚した。
■ネットユーザーが発見
中国の航空会社、桂林航空の発表によると、乗客をコックピットに入れたのは2019年1月。中国の桂林市から揚州市へ向かう飛行機の飛行中に起きたという。
現地メディアなどが掲載している写真では、制服ではない茶色い服を身にまとった20代くらいの女性が、コックピットの左側の席に座ってピースサインをしている。女性の膝上あたりには黒いプレートに乗せられた白い茶器も見える。
当時の投稿には、女性の「機長に感謝!とても嬉しいです」というコメントもつけられていた。
この写真をネットユーザーが問題視し、11月3日に桂林航空へ連絡。会社側で調査したところ、事実だと判明した。
桂林航空は発表で、「航空の安全を脅かすいかなる行為も絶対に許さない」とした上で、機長を終身乗務停止としたほか、関わった他の乗務員や会社幹部にも処分を下した。
この出来事に対し、中国国営通信社の新華社は4日に評論を掲載。「コックピットは飛行機の心臓部で、無関係の人間を入れないということは最低限のラインだ。仕事を子供のいたずらのように使ってはならない」とした。