ゆるくて、おもしろくて、元気が出る。友近・ゆりやんレトリィバァが「チルテレ」で届ける癒しの笑い

番組「チルテレ」での息がぴったり合った2人のかけあいが、「見ていると癒される」と好評だ。
|
Open Image Modal
友近さん、ゆりやんレトリィバァさん。
Ayako Masunaga

お笑い芸人の友近さん、ゆりやんレトリィバァさんが出演する、ネットとテレビ連動型の番組「チルテレ」の人気がじわじわと広がっている。

テーマや台本なしで約5分間のフリートークを繰り広げるという内容で、息がぴったり合った2人のかけあいが、「見ていると癒される」と好評だ。

「チルテレ」は、毎週水曜日23時からBS日テレで放送中の30分番組。2人は人気コーナー「友近&ゆりやんの時間」を担当している。テレビ放送後は、YouTubeやTwitterなど、若年層に親しみやすいSNSでも動画が無料で公開される仕組みだ。

ネットとテレビが連動する新しい形式の番組で、現代らしい笑いを届けている友近さんとゆりやんさん。収録現場にお邪魔し、2人にインタビューした。

Open Image Modal
Ayako Masunaga

SNSと連動する新しい番組「チルテレ」 YouTubeで人気に

 2018年4月に放送開始した「チルテレ」の人気に火がついたのは2018年12月ごろ。

「友近&ゆりやんの時間」の動画の一つがYouTube急上昇ランキングに入り、200万回以上の再生回数を記録した。

▼チルテレの動画。5分間の砂時計が落ちるまでの間、フリートークを展開するという番組だ。

 

ーー2人のファンがじわじわと増えています。反響をどう受け止めていますか?

友近:本当にありがたいです。いま、「あのテレビ番組見た」というよりも、「チルテレを見た」って声をかけてくださる人の方がすごく多いんですよね。YouTubeとかネットの拡散力を実感しています。

ーーAmazon Prime Videoの「ドキュメンタル」最新シーズンや、大晦日に放送された「絶対に笑ってはいけない」でも、2人の掛け合いが話題になりました。もともとプライベートでも仲が良かったんでしょうか?

ゆりやん:2015年の年末に収録があった4年前のお正月番組で、初めて友近さんにお会いして。収録が終わった後、友近さんが「ずっとふざけてて面白かった」って言ってくださったんです。

そこからご飯に連れて行ってもらったり、仕事でご一緒したりすることも増えたりして、そのタイミングで「チルテレ」で声をかけていただきました。

友近:ゆりやんは、電話してもメールしてもいい意味で「引かない」というか、どんどん仕掛けてくるんですよね。ふざけた時のスイッチが似ていて、永遠としょうもないことを言い合えるというか。

番組コンセプトは「ゆるく かしこく ジブンらしく」

ーー「チルテレ」は「ゆるく かしこく ジブンらしく」という言葉をコンセプトにしていますが、このテーマと2人のトークも合っていると感じます。過激な”イジり”とかもなく、疲れた時に見ると癒される笑いというか...。

ゆりやん:でも、特に「ゆるく」というコンセプトに合わせることは意識していないんですよね。ただ楽しいことをできたらいい、自分が面白いと思うことをやりたいという思いでやってて...。

普段だったら拾われずに消えてしまうことでも、友近さんがそれにのせて何か言ってくださって、私がまたそれにのせていって、本当にうまく回してくださるので。私にとっては楽しいだけ、という感じです。

ーーチルテレの友近さんとゆりやんさんは、テレビで見る時よりも柔らかいイメージがあります。

友近:YouTubeのコメント欄を見ても、テレビで見ているうちらの印象と違うみたいで。これが本来なんですけどねぇ(笑)。

だから、やっぱりテレビでは自分らしさを出せていない部分があるんだろうな、と思いますね。

テレビはすごく限られた時間の中で、ピンポイントで何か残さないといけないから、変なスイッチが入って空回りしてしまう時もありますし。たまに、「本来の自分じゃないねんけどな」っていうこともありますよね。

でも、「チルテレ」は素の感じでできるので。5分間という短い時間ですけど、ノーカットということを考えると長尺ですし、本来の自分らの形はこれなのかなと思いながらやってますね。

Open Image Modal
Ayako Masunaga
Open Image Modal
Ayako Masunaga
Open Image Modal
Ayako Masunaga

テレビでも放送し、ネットでも流す。もっとたくさんの人に見てもらえる

——テレビで放送した内容をYouTubeなどネットでもすべて公開する、という取り組みも新しいですよね。

ゆりやん:テレビだったら時間と曜日が決まっていますけど、TwitterとかYouTubeだといつでも、何回でも見てもらえますよね。拡散もしていくし、嬉しいです。

テレビで放送したものをネットでも流していただいたら、もっとたくさんの人に見てもらえますし、そこで「面白い」と思ってもらえたら、「じゃあこれをテレビでもやってみよう」ってなるかもしれないですよね。

——いわゆる「分散型メディア」として、お笑いライブやラジオでもぜひ「チルテレ」をやってほしいです。

友近:トークライブは、できるとは思うんですけど、お客さんを意識しちゃうともしかしたらこのノリが変わってくるのかなと思うんですよね。

「チルテレ」はいつも吉本興業の新宿本社の、狭い一室で撮影していて。極力少ないスタッフさんでやっているので、誰も見ていない空間で収録した方が「らしさ」が出るのかなとも思うんですよね。

——お客さんの反応がないと逆にやりづらくないのかな、と思ったんですが、そうではないんですね。

友近:お客さんの笑い声を意識してしまうと、やっぱり「笑かしにいかなあかん」とか思ってしまいますからね。

トークライブとかは成立するならやりたいですけど、もしかしたら向かないかもしれません…(笑)。

お客さんを置いてきぼりみたいな…。 ラジオとかはいいかもしれないですねぇ。

ゆりやん:ちょっと...お願いできませんか?(笑)

Open Image Modal
Ayako Masunaga

誰かと一緒にふざけあえるのって、ものすごく楽しいこと

——先ほどの収録では、「24時間チルテレ」をやりたい、とも話していました。チルテレは、2人の新たな魅力をたくさん発見できると思います。

ゆりやん:そうですね。わたし、テレビでちゃんと喋ってることってあんまりなくて。ないですよね?(笑)

友近:まぁ、そういう出方の人だからね(笑)。

ゆりやん:わたしは普段、テレビででっかい声を出したり、目をひん剥いてギャグやったりしてるので、最初から最後まで「喋れへんやつ」と思われやすいんですよ。

テレビでゆりやんレトリィバァという一若手ピン芸人を見たら、「なんやこいつ」ってなると思いますし、客観的に自分をみたら絶対にそうなると思います。

テレビだと変なスイッチが入っているのかはわからないんですけど、ほんまはもっと「チルテレ」みたいに喋れたらいいのに、って思います。

だから、友近さんには自分でも気づけていなかった部分を引き出していただいてほんまにありがたいです。

ーー友近さんのプロデュース力を感じます。友近さん自身も、ゆりやんさんと共演することで新しい発見はありましたか?

友近:やっぱりピンとしてやっていると、やれることは限られるんですよね。

だから、自分と同じような人がもう一人いたら、「こういう風にできるのにな」と思う時もあって。

ロバートの秋山さんとか、男芸人の方にはいたんですけど、女芸人でずっとふざけられる人って数少ないんですよね…。

ただふざけて投げっぱなしだとダメですけど、それが形になって、みなさんがスッキリしたって言ってくれるのが爽快ですよね。誰かと一緒にふざけあえるのって、ものすごく楽しいことやからね。