2歳以上の園児へのマスク着用「一律には求めない」。国が方針転換、リーフレットが分かりやすい

オミクロン株の流行が始まった2月、全国知事会の要望を受けて「⼀時的に、マスク着⽤を奨める」という方針だったのが、熱中症の危険などから変更されました。
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マスクを付けた男の子のイメージ写真
kyotokushige via Getty Images

全国の保育園や幼稚園、認定こども園などに通う2歳以上の児童に対して、「マスク着用を一律には求めない」方針に変わり、政府が啓発活動をしている。

政府が策定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」が5月23日に変更されたことを受けたものだ。

オミクロン株の感染拡大を受けて、2月からは「⼀時的に、マスク着⽤を奨める」とされてきたが熱中症対策などの理由で、緩和されることになった。

厚労省と文科省は「子どものマスク着用について」と書かれた啓発用のリーフレットを作成して25日から公開している

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「子どものマスク着用について」と書かれた啓発用のリーフレット
厚労省・文科省

 

■2月から一時的に「マスク着⽤を奨める」方針となっていたが、熱中症の危険性などから見直し

オミクロン株の急速な感染拡大を受けて全国知事会は2月3日、後藤茂之厚労相とのオンライン意見交換の場で、国として2歳以上の園児にマスク着用を勧めるよう要望した

これを受けて2月18日に変更された「基本的対処方針」に「発育状況等からマスクの着⽤が無理なく可能と判断される児童については、可能な範囲で、⼀時的に、マスク着⽤を奨める」と明記された

しかし、政府は夏を迎えて気温が上昇して熱中症の危険性があることや、感染者数が2月よりも減ったことなどから「マスク着⽤の推奨」を取りやめる検討に入ったと読売新聞が5月13日に報道。新型コロナ対策を助言する厚労省の専門家組織「アドバイザリーボード」も19日、「マスク着⽤の推奨」の見直しを求めた

こうした状況を踏まえて、5月23日に変更された「基本的対処方針」では2歳児以上の園児に対して「マスク着用を一律には求めない」と明記された。国として方針転換することになった。

  

■2月18日時点の「基本的対処方針」(全文はこちら

発育状況等からマスクの着⽤が無理なく可能と判断される児童については、可能な範囲で、⼀時的に、マスク着⽤を奨める。ただし、2歳未満児のマスク着⽤は奨めず、低年齢児については特に慎重に対応する。

 

■5月23日時点の「基本的対処方針」(全文はこちら

2歳未満児のマスク着用は奨めない。2歳以上児についても、個々の発達の状況や体調等を踏まえる必要があることから、他者との身体的距離にかかわらず、マスク着用を一律には求めない。