怒らない指導法
子供と関わっていると、カチンと来たり、イラッとしたりすることってありますよね。
その感情のまま怒ってしまって後悔するのは嫌ですし、反対に、「あの時、もっとしっかりと言っておけばよかった」という後悔もしたくないものです。
なぜ怒るのかというと、多くの場合は、「ルールを守ってほしい」、あるいは、「未来のために今を大切に生きてほしい」という願いからだと思います。
その想いを正直に伝えられたらいいですね。
まず、感情が先に立って、イライラした状態でいるときは、何も行動せずに心を落ち着けます。怒りのピークは6秒間、といわれていますから、まずは、6秒間、何も行動することなく、怒りが静まるのを待ちましょう。
オススメは、その場から離れること。そして、深呼吸をすることです。
イライラしているときは、呼吸は浅くなります。
意識して深い呼吸を続けることで、だんだんとイライラも収まっていきます。
そうして心が落ち着いてきたら、「将来、同じことを繰り返さないためには、どう伝えたらいいか」を考えて伝えましょう。
その際に、自分自身の願いを、感情についての解説も含めながら伝えると効果的です。
これは、NVC(Non Violent Communication)と呼ばれる手法ですが、
- 観察
- 感情
- 理想
- 要望
の順番に伝えると、相手にもより伝わりやすくなります。
たとえば、全校集会の時間にふざけている子供がいて、イライラしたとします。
そんな時には、イライラの原因の感情・願いにも触れながら、子供に語りかけましょう。
電車に乗車中にふざけているのを見ると、イライラしてしまうんだ。他の親に比べて、自分の躾が悪くて、情けなく感じるのかもしれない。
あるいは、他の人から、『あの親はダメだ』と思われてしまいそうで怖いのかもしれない。もちろん、子供の将来を不安に感じる気持ちもあると思う。
本当は、電車に乗っている間は静かに過ごしてほしい。そうすれば、安心して見ていられる。
そうしたらきっと、他の人からも、『小さいのに利口な子だなぁ』と思ってもらえる。
ますます胸を張って子供を見ていられるようになる。
だから、電車に乗っている間は、『将来のためにみんなに迷惑をかけない訓練の場』だと思って、ふざけたりせずに過ごしてほしいと。
ただ怒られるのではなく、親の願いを耳にした子供は、少なからず何かを感じ取ってくれます。
こうした「感情のコミュニケーション」をすると、子どもの心が育まれる、といわれています。
まずは親から、「感情のコミュニケーション」をすることで、子供の心を豊かに育んでください。