テレビ・ラジオのイメージ画像
子供は、インターネットよりテレビの情報を信頼している。7月18日に発表された博報堂生活総合研究所の調査で、そんな実態が明らかになった。
東京近郊40キロ圏内に住む小学4年生から中学2年生の男女800人を対象に10年ごとに調査している。今回は、1997年、2007年に続いて3回目。
その結果、「インターネットの話は本当のことが多い」という回答は、29.0%だった。前回調査(2007年)の40.8%に比べて11.8ポイントも減少した。一方で「テレビの話は本当のことが多い」は71.3%と過去最高になった。1997年の47.9%、2007年の57.5%。年を経るごとに信頼度が上がっている。ラジオはテレビ以上に信頼度が高い75.1%で、前回の66.1%より上がっていた。
信頼度1位は新聞で88.3%、20年間トップを守りきった。
■「3.11の影響が考えられる」と研究員
ネットの信頼度が下がる一方で、テレビ・ラジオなどの旧来型のメディアの信頼度が上がっている。その理由について、博報堂生活総合研究所の上席研究員・三矢正浩さんは「3.11の影響が考えられる」と話す。ハフポスト日本版の取材に次のようにコメントした。
「インターネットの利用が子供たちの間で普及しているのは確実ですが、ネットのみを使っているわけではありません。朝夕のご飯のとき、親と一緒にテレビを見るなどの習慣は根強いようです。テレビやラジオなどのマスメディアの信頼度が今回伸びたのは、2011年の東日本大震災のとき、ネットの情報が不確かだった一方で、既存のマスメディアの情報を信頼できたということが大きいようです。ネットは近年、フェイクニュースが問題になっていることを、周囲の大人から聞いてる可能性もあるかもしれません」
■関連スライドショー(震災2カ月後の気仙沼)
(※開かない場合は、こちらへ)