アメリカ東部・バージニア州のシャーロッツビルで8月12日、集会のために集まった白人至上主義者やネオナチの支持者らと反対派の間で激しい衝突が起きた。シャーロッツビル市当局によると、人だかりに車が突入し1人が死亡、少なくとも35人が負傷した。
この事態を受けて同日午後、バーニジア州のテリー・マコーリフ知事が非常事態を宣言した。
ハフポストUS版によると、12日の集会は「Unite the Right(ユナイト・ザ・ライト)」と銘打たれ、市内の公園に設置されているロバート・E・リー将軍の銅像の撤去計画への抗議を目的に開かれる予定だった。リー将軍は南北戦争時代に軍司令官を務めたことで知られている。
集会の前夜(11日夜)から「Alt-Right(オルタナ右翼)」の支持者やナチズムを信奉する「ネオナチ」、白人至上主義団体の「KKK(クー・クラックス・クラン)」の活動家らが集結。「血と土(blood and soil)」「白人の命こそ大切だ(white lives matter)」といったスローガンを唱えながらデモを繰り広げ、これに反対する抗議者らとの間で激しい暴動が起きた。
警察によると、この衝突で少なくとも35人が負傷し、デモ反対派に突っ込んだ車にはねられ、32歳の女性が亡くなった。また、暴動が起きていたシャーロッツビル都心部から11kmほど離れた住宅街近辺でバージニア州警察のヘリコプターが墜落し、パイロット2人が死亡した。州警察や連邦航空局などが墜落の原因や一連の事件との関連を調べている。
バーニジア州のマコーリフ知事は非常事態を宣言した記者会見で暴行を非難し、白人至上主義者やネオナチらに向けて以下のようにコメントした。
「私たちのメッセージは簡単でシンプルです。家に帰れ。この偉大なる州は、あなた方を望んでいません。恥を知りなさい。あなた方は愛国主義者を装っていますが、あなた方は決して愛国主義者ではない」
ハフポストUS版のクリストファー・マティアス記者とアンディー・キャンベル記者は、現地を取材し、デモが激化する様子を自身のTwitterで伝えている。
■関連画像集「シャーロッツビルの暴動(2017年8月12日)」
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