パリ北部の下町で1月7日、刃物を持った男が警察署に押し入ろうとして射殺された。男は偽の自爆装置を身に着けていたという。この日は風刺週刊誌「シャルリー・エブド」の本社にイスラム過激派の男たちが押し入って銃を乱射し、12人が犠牲になった事件から1年にあたり、警備が強化されていた。朝日新聞デジタルなどが報じた。
パリ検察当局の発表によると、男は現地時間の午前11時半頃、「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫び、署の入り口にいた警官に襲いかかろうとしたという。男は犯行声明を書いた紙と過激派組織「IS」(イスラム国)の旗を所持していた。身元は明らかになっていない。
事件のあったグットドール地区は、アフリカ出身の住民が多く暮らしている。NHKニュースによれば、フランス政府は、今の段階でテロかどうかは判断できないとしているが、警察は現場を封鎖して男の身元や詳しい状況を調べている。
■襲撃から1年、「シャルリー・エブド」特別号発売
7日は、「シャルリー・エブド」襲撃事件から1年。6日には「シャルリー・エブド」の特別号が発売され、表紙には「あれから1年。暗殺者は今なお逃走中」とともに、神を表すと思われるひげを生やした男性が血にまみれつつ、ライフル銃を背負った姿が描かれた。
また本社周辺では7日、フランス最大規模の労働組合のメンバーらおよそ200人が、表現の自由を守る大切さを訴えるデモ行進を行った。
メンバーらは、1年前の事件のあと、フランス内外から約160万人が参加したデモ行進の出発地点だったパリ中心部の共和国広場から、当時の本社までの約1キロを歩いた。
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