新規の会社でアルバイト募集をやって驚いたふたつのこと

ともかく、時代の変化が早い。まったく、早過ぎる。
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Death To The Stock Photo

 ともかく、時代の変化が早い。

 まったく、早過ぎる。

 きのうはじめて使うことになったある求人媒体の担当者Aくんが来てくれたのだが、いままでお願いしていたBくんの会社との違いに愕然とした。

 Aくんの会社は後発で、紙媒体なし、メインはスマホである(PCサイトもあるが)。

 Bくんの会社は紙媒体とPC,スマホ対応。

 Bくんには、いつも求人内容と写真を1枚か2枚渡していた。

 Aくんは自分のスマホを取り出すと、さっさと、動画を撮り始めた。みんながPCに向かっているところ、発送作業をしているところ、倉庫の様子、写真撮影をしているところ、などなど。

 写真ではなく、それを、動画で撮る。

 それで充分かと思えば、「おもに来て欲しい人材のイメージってありますか?」というので何かと思えば、その写真で応募者の層がかなり変わるというのである。僕は急遽、とくににこやかで楽しそうな表情をしたスタッフを3人召集して、思いっきり楽しげな写真を撮ってもらった(ちょっと盛ってます)。

 そして、はじめてAくんのサイトをスマホで見せてもらったのだが、たしかに、スマホでのバイトなどを探す人には、とても親切でわかりやすいつくりになっている。

 彼の言うとおり、仕事の様子を複数の動画で見てもらい、あるいは、スタッフの雰囲気を知ってもらうと、応募者の心理的な壁は下がるのだろう。

 そこまでしなけりゃならないのか、僕は唸った。

 Aくんの会社は後発だけど、スマホに特化することで、そういった見せ方を磨いてきたのだ。

 知人から聞いた話では、Aくんの会社での募集がとてもよく効くということだが、なるほど、と痛感した(結果はまだだけど)。

 Aくんから、もうひとつ面白い話を聞いた。

「面接時に、履歴書の持参はなし」という会社が増えているというのである。履歴書なしでどうするのかと思えば、面接に来てもらったときに、こちらで用意した用紙に必要なことを記入してもらう。

「みんな、複数の仕事をかけもちしたりもしてますし、いちいち、履歴書の用紙を買ったり写真を撮って貼ったりって、面倒でお金もかかるでしょう。だから、最近、都心部を中心に、履歴書持参なしっていう求人がどんどん増えてます」

 時代の変化に乗り遅れている僕は、そこでまた唸った。

「面接の時に履歴書持ってきてね」ということが、いまや常識でないなどということは、昨日まで知らなかった。

 ともかく、時代の変化は早い。

 ちょっと油断すると、ちょっと観察の目を曇らせると、変化を見逃してしまう。

 いま調子が良いからといって、自分の商売も油断ならない。

 ちゃんと心を開いて、お客様の声に耳を傾けなければ!

 お客様に置いていかれたくはない。

(2015年2月20日「ICHIROYAのブログ」より転載)