中国の観光名所、万里の長城で撮影された動画が話題だ。
観光中に意識を失った日本人女性に対し、偶然通りがかった医療関係者が心臓マッサージを施している。女性はその後病院に運ばれたが、一命をとりとめたという。
■“本能で救護に”
北京紙「新京報」によると、救命活動にあたったのは金蕊(じん・るい)さん。友人と万里の長城を観光に訪れていた際、黒い服を身にまとった中年女性が倒れているのに気づいた。
「本能的に救護に向かいました」と金さん。女性の頚動脈を触ったが、脈拍がないことに気がつき「心臓が停止しているのではないか」と疑った。
金さんはその後、救急隊に女性を引き渡すまで、必死の心臓マッサージを続けた。その様子を捉えた動画を新華社がTwitterにアップしている。
動画には、心臓マッサージを施す金さんの傍らで、白い扇子で風を送り続ける人の姿も映っている。
救急車が到着したのは約30分後。新京報によると倒れていたのは52歳の日本人女性で、命に別状はないという。
金さんは動画に映った自身の姿を見て「髪も乱れていて、ちょっと恥ずかしいですね。でも当時は気にしませんでした、必死でしたから」と振り返った。