猫とふれあうことのできる喫茶店「猫カフェ」で、猫を繁殖させすぎたうえ、病気を蔓延させるなど適正な管理をしていなかったとして、東京都は4月21日、墨田区の「ねこのて」に対し、動物愛護法に基づいて30日間の業務停止を命じた。朝日新聞デジタルなどが報じた。猫カフェへの業務停止処分は全国で初めてという。
都によると、同店は2010年6月にマンションの一室に開業。基本料金は1時間1800円からで、猫を抱いたり食事ができたりする。昨年7月以降、近隣住民や利用者から「汚い」「くさい」といった苦情が寄せられるようになり、都が12月に立ち入り検査した。
検査では、雄猫を去勢せずに雌猫と室内で飼育したため、昨年6月の営業登録更新時に10匹だった猫が半年間で62匹に繁殖していたことが判明。店内はふんが落ちている不衛生な状態だった。都は今年2月に改善命令を出したが、風邪をひいている猫を獣医師にみせないなど、管理が不十分と判断した。
(猫カフェ、初の業務停止処分 6畳に62匹、7割が風邪:朝日新聞デジタルより 2016/04/21 42)
毎日新聞によると、2015年12月の立ち入り検査では、約30平方メートルの狭い店内に62匹の猫がおり、うち44匹が病気にかかっていた。カフェには、スコティッシュフォールドやマンチカンなどペットショップで最高30万〜40万円で販売されている高級な猫もいたという。
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