日産前会長のカルロス・ゴーン氏が特別背任容疑で再逮捕された。その時、東京拘置所の様子は?

保釈の可能性が浮上する中での急展開に報道陣は騒然とし、弁護人は慌ただしく出入りした
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駐日レバノン大使館の車両から降り、日産のカルロス・ゴーン前会長が勾留されている東京拘置所に入る男性=2018年12月21日午前9時52分、杉本康弘撮影
朝日新聞社

ゴーン前会長、記者と面会「断りたい」 10社超が要望

 「異例中の異例」の勾留延長却下から一夜明け、東京地検特捜部は21日、日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)を特別背任容疑で再逮捕した。保釈の可能性が浮上する中での急展開。ゴーン前会長が勾留されている東京拘置所には、担当の弁護士らが慌ただしく出入りした。

 東京都葛飾区の東京拘置所では、ゴーン前会長らの勾留延長が東京地裁に却下されたことを受け、21日早朝から200人以上の報道陣が詰めかけた。前会長らが近く保釈されるとの観測が強まったためだ。

 午前9時ごろから、ゴーン前会長や側近の前代表取締役グレッグ・ケリー被告(62)の弁護人が拘置所に相次いで姿を現した。レバノン国旗をつけた車両も拘置所に入った。

 ゴーン前会長の弁護人を務める大鶴基成弁護士が拘置所を出てから約30分後の午前10時半過ぎ。報道陣の携帯電話が一斉に鳴った。ゴーン前会長の再逮捕を伝える連絡だ。

 「中継、中継」「スタンバイそろそろ始めないと」。テレビの中継クルーが一斉に準備を始め、緊張感が一気に高まった。同じころ、タクシーで戻ってきた大鶴弁護士が拘置所に再び入っていった。

 この日は朝から10社以上の報道機関の記者が、ゴーン前会長とケリー前代表取締役との面会を申し込んでいたが、いずれも断られた。前会長が断った理由について、拘置所の職員は報道各社に対し、「本人が断ってほしいと言っている」と説明した。

(朝日新聞デジタル 2018年12月21日 13時32分)

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