監禁被害の少女に「"なぜ逃げなかった?"という疑問は止めて」 尾木ママが訴える。

尾木さんは「大人のゲスの勘ぐり」という言葉で批判しています。
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約2年前から行方不明だった埼玉県朝霞市の女子中学生が保護された事件の報道をめぐり、「尾木ママ」こと教育評論家の尾木直樹さんが3月30日に公式ブログを更新し、「『なぜ逃げなかった?』という疑問は止めて」と訴えた。監禁されていたアパートの壁などが薄いことを検証する報道などについて、尾木さんは「大人のゲスの勘ぐり」という言葉で批判。子供の声を聞けば、逃げられなかった理由がわかるとの考えをつづっている。

まずなぜ子どもの言葉

子どもの辛さ

全面的に受け止め

しっかり聴くことに徹しないのか!?

それぞれ

被害子どもの立場、心情になって想像して見れば

霧が晴れるように

真実浮かび上がります…

 

監禁被害少女に「なぜ声上げなかった?・なぜ逃げなかった?」という疑問は止めて!|尾木直樹(尾木ママ)オフィシャルブログ「オギ☆ブロ」Powered by Amebaより 2016/03/30 12:03)

■町山智浩氏「脱出した後の方が大変」

「少女はなぜ逃げなかったのか」を検証するような報道のありかたについては、ネット上でも多数意見が出ている。映画評論家の町山智浩氏は、2015年11月3日放送のTBSラジオ「たまむすび」で話した内容を振り返る形で、「なぜ逃げなかったのか?」と被害者を責めるマスコミの対応を批判した。この番組で町山氏は、拉致監禁を描いた『部屋』映画という紹介。原作では、監禁被害者が部屋から脱出したところがちょうど真ん中になるよう、脱出する前が上巻、脱出した後の世界が下巻と別れており、「脱出してからの方が大変なんだってことを、ちゃんと描かれている」として、次のように話した。

「(監禁されていた映画の主人公の)女の子はものすごい心の傷を受けているし、世間はいやらしい目で見るでしょ、この人を。しかも、何で逃げなかったのかって責めるやつらまでいるわけですよ。マスコミとかコメンテーターで『なぜ逃げなかったんですかね?』とか言ったりするんですよ。(中略)

 

(主人公は)これからどうして生きていったらいいかわからないし、世間の人はみんな敵に見えるわけですよ。人を本当に愛せるかどうかもわからないわけですよ。誰にも会いたくないし、『このまま消えてしまいたい』って、どんどん逆にちっちゃくちっちゃく、子宮に赤ん坊が入っていくように、どんどんちっちゃくなっていくんですよ。部屋を出た後も精神的には部屋から抜け出せないんですよ。だから『部屋』っていうタイトルなんですよ。

 

(2015年11月3日放送・TBSラジオ「たまむすび」より)