スペインのアロウサ湾で採集されたマルスダレガイ科の二枚貝Polititapes aureus。アサリやハマグリと近縁に当たる。
Credit: David Iglesias
伝播性の腫瘍は非常に珍しいが、有袋類のタスマニアデビルやイヌ、さらに最近ではオオノガイでも見つかっている。今回S Goffたちは、海産の二枚貝3種(ヨーロッパザルガイ、キタノムラサキイガイ、マルスダレガイ科のPolititapes aureus)にも伝播性の播種性腫瘍があることを明らかにした。P. aureusのがん系統は、別の近縁な二枚貝種から伝播したものだった。これらの知見は、伝播性の腫瘍がこれまで考えられていたよりも広く存在していることや、非常に珍しいが、種を越えたがんの伝播も起こり得ることを示唆している。
Nature534, 7609
2016年6月30日
原著論文:
nature18599
【関連記事】