2月21日に亡くなった大杉漣さんが出演するドラマ『バイプレイヤーズ〜もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら〜』(テレビ東京系)が、3月7日に最終回を迎える。
名脇役として知られる大杉さんを含め、遠藤憲一さん、田口トモロヲさん、松重豊さん、光石研さんが本人役で出演し、共同生活をする様子を描いた同作。寺島進さんも参加した2017年放送のシーズン1は、「おじさんだらけのテラスハウス」として大きな反響を呼んだ。
シーズン2最終回となる第5話のサブタイトルは、「バイプレイヤーより愛をこめて」。各話ごとに出演者1人にフォーカスが当たる構成で、最終回は大杉さんがメインとなる。渡辺いっけいさんや滝藤賢一さんも登場するという。
大杉さんは2月20日夜、同ドラマの撮影後に不調を訴え、松重さんやドラマ関係者らに付き添われて病院へ向かった。そして、21日未明に帰らぬ人となった。テレビ東京の関係者、同ドラマの共演者、そして家族に見守られながら最期を迎えたという。
大杉さんが亡くなった日は、第3話の放送日だった。共演者は連名でコメントを発表し、「最後の日まで、役者として現場に立ち、みんなを笑わせ続けていました。永遠に我々の目標であり、憧れでもある漣さんを、一同、心から誇りに思います」と追悼した。
テレビ東京宣伝部によると、この時点では、最終回のための撮影は3割程度しか終わっていなかった。そこで急きょ、脚本を修正。すでに撮影を終えていた分を活かした上で、新たにシーンを撮影し、完成させた。
最終回の放送を前に、松居大悟監督は「あなたがだいすきです。おかげで一生やめられなくなりました」とコメントを発表した。そこには、誰よりも『バイプレイヤーズ』を愛した大杉さんへの尊敬の言葉がつづられている。
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20日の夜に「僕ら勝手に芝居してるんで、松居さんの好きなように撮ってくださいね」って話したこと。
いつも現場の最初と最後に「監督、おはようございます」「監督、お疲れ様でした」と声をかけてくれるこ と。
少年のような笑顔。お芝居に対する姿勢。仲間への想い。
僕にとって、あなたは、とてつもないスターで、憧れで、それなのに監督扱いしてくれて、僕はいつも、どうしていいかわからず、なんとなく笑っていました。
現実なんか塗り替えて、何度でも何度でも面白い芝居をしてもらっていいですか。
あなたがだいすきです。
おかげで一生やめられなくなりました。
5話のタイトルは「バイプレイヤーより愛をこめて」にしました。
バイプレイヤーズスタッフを代表して、あなたに、愛をこめて。
オンエア、みてください。
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多くの人を愛し、愛された大杉漣さん。日本が誇るバイプレイヤーズが織りなす最終回。感謝の思いを込めて、笑顔で見届けたい。