菅官房長官は、慰安婦問題を象徴する「少女像」の設置について、「日韓関係に好ましくない影響を与える」と発言。外交関係に関するウィーン条約に規定する領事機関の威厳等を侵害するもので、「極めて遺憾」と述べ、日本政府の立場を明確に示す当面の措置として下記4点を実施する旨を発表した。
・在釜山総領事館職員による、釜山関連行事への参加見合わせ
・長嶺駐韓国大使および森本在釜山総領事の一時帰国
・日韓通貨スワップ取り決めについての協議の中断
・日韓ハイレベル経済協議の延期
日本政府の決定に関して菅官房長官は、隣国である韓国は日本にとって極めて重要な国であり、「このような措置を取らなくてはいけなかったのは極めて残念」とコメントしている。
日本政府は慰安婦像を設置させないよう韓国政府や釜山市に繰り返し求めてきた。2016年12月30日に市民団体によって慰安婦像が設置された直後も、韓国政府に対して早急に撤去するよう抗議した。日本時間1月6日未明には、外務省の杉山外務次官が韓国外務省の林聖男(イム・ソンナム)第1次官とワシントン市内で会談を行い、慰安婦像の設置に強く抗議した上で早急に撤去するよう申し入れている。
菅官房長官は、慰安婦問題に関する日韓合意を着実に履行していくために、慰安婦像を早急に撤去するよう引き続き韓国政府に対して申し入れを続けるとした。
■関連画像集「慰安婦問題で日韓合意(2015年12月28日~)」
【※】スライドショーが表示されない場合は、こちらへ。