菅原文太さんが遺したメッセージ「戦争反対のためなら命は惜しくない」【動画】

11月28日に死去した菅原文太さんは、生前、平和活動家としても知られていた。亡くなる半年前、6月12日に東京・日比谷で開かれた「戦争をさせない全国署名提出集会」では、3000人の聴衆を前に演説した。
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11月28日に死去した菅原文太さんは、生前、平和活動家としても知られていた。亡くなる半年前、6月12日に東京・日比谷で開かれた「戦争をさせない全国署名提出集会」では、3000人の聴衆を前に演説した

レイバーネットTVがYouTubeに投稿した映像の中で、菅原さんは肉親の戦争体験を挙げて「戦争反対のためなら命は惜しくない」と切々と訴えていた。

■菅原文太さんの演説

「戦争というのは、いろいろ政治家含めて言っているけど、言ってみれば暴力です。暴力映画をしきりに撮ってきた私が言うのもなんだけど(苦笑)、あれは架空の話で、皆さんに楽しんでもらう以外の意図は全くありませんでした。

私は昭和8年生まれですから、戦争が始まったのは小学校2年生のとき。始まった次の年、親父が40過ぎで戦争に持ってかれました。帰ってきたのが、6年後の戦争が終わった昭和23年だったかな。親父の弟は、赤紙で戦地に向かってそれっきり帰ってきません。フィリピンから一通の手紙が届いたっきり、どこに転じたのか、どこで死んだのか、餓死だったのか弾に当たって死んだのか、未だにわかりません。

親父の兄の長男は戦地から帰ってきたけど、生涯マラリアに苦しめられて死にました。うちの親父も帰ってきたけど、その後の暮らしは生涯を棒に振りました。戦争はよくないんですね。戦争は絶対にやめなきゃダメです。

もし(戦争に向けた動きが)始まったら、みなさん命をかけましょう!私は、もう80だから(命は)惜しくない。といって、命をかけましょうと言ったって、一人で走っていって当たっても、あまり意味はない。そんなことより、皆さん一緒に戦争反対の気持ちを、今日そして明日、明後日で終わらずに。これから皆さん、子供も孫もおられるでしょう。皆さん一緒に戦い続けましょう」

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