アメリカ・ニューヨーク州西部の都市ノーストナワンダで10月から、いじめっ子の親が刑務所行きになるという条例が施行された。両親が子供の行動に対して責任を負うことで、いじめが止むことが期待されているという。AP通信などが報じた。
地元メディア「WIVB News」によると、新条例は同州では初めてとなる法律で、子供が90日間のうちに2回、いじめをしたり他の生徒を攻撃したりした場合、その子供の両親は250ドル(約2万8000円)の罰金を払うか、もしくは最大15日間刑務所ですごすか、またはその両方が科される。
ノーストナワンダでは今年の初めから、いじめをめぐる報道が相次いでいた。
5月には8年生(日本では13〜14歳にあたる)の少年が、スーパーマーケットの前で他の少年を攻撃した。被害を受けた生徒はスーパーから母親と出てきたところを、いきなり殴られた。
殴った生徒は家庭裁判所で起訴されたが、トラブルは続いた。被害者の父は他の親と共に、安全な学校と道路をつくるためのコミュニティを立ち上げたが、何もできなかった。「攻撃した少年は未成年で、刑務所に行くことはできないと言われました。そのことを、少年たちも理解しているようでした」。
今回の条例は、2016年にウィスコンシン州で可決された条例がモデルとなった。ウィスコンシン州の条例では、警察が子供がいじめていることを両親に書面で通知してから90日以内にいじめが再発生する場合は、両親に336ドル(約3万8000円)の罰金を科すことができる。さらに、1年以内に2回目の違反があった場合には、681ドル(約7万7000円)の罰金が科される。