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イギリスのテリーザ・メイ首相は3月28日、EU離脱(ブレグジット)を通知する「リスボン条約50条」を発動させるため、ドナルド・トゥスクEU大統領に向けイギリスのEU離脱を通告する公式書簡に署名した。
メイ首相は同時に、ブレグジットで分裂している国民に「団結する」よう強く呼びかけた。
3月28日の夜、メイ首相はイギリスが離脱することを表明する書簡に署名し、29日の午後12時30分にティム・バロウ駐EU大使からブリュッセルのEU本部で、ドナルド・トゥスクEU大統領に手渡されることとなる。
EUの基本条約「リスボン条約」50条が発動され、イギリスのEUからの離脱に向けた2年間に及ぶ交渉のスタートを合図する号砲が鳴るのは、この時点だ。
EU離脱によりイギリスが支払うべき金額や、イギリスが欧州単一市場を離脱後、どういった貿易協定が可能かという点も交渉内容に含まれる。
メイ首相はリスボン条約50条を発動するための書簡に署名を済ませ、明日からイギリスのEU離脱をめぐる協議を開始する。
29日にメイ首相は国会で演説し、国会議員に対し「真にグローバルな視野」を備えたイギリスを構築する決意を表明することとなる。演説予定内容は以下の通り。
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今後数カ月交渉のテーブルにつくとき、イギリスという連合王国に住む全ての人の代理を務めます。年齢や所得を問わず、住む場所がどの都市、町、地方、村、村落であれ全ての人たちです。
もちろん、これにはイギリスで暮らしていくことを決意したEU加盟国の国民の皆さんも含まれます。
この国で暮らすあらゆる市民の利益のため、適切な交渉を行うという私の決意は、決して揺らぐことはありません。
というのも、この極めて重要な任務では様々なチャンスと向き合うことになるのですから、共通の価値観、利害、大志の下でイギリスは団結することが可能ですし、またそうしなければなりません。
国民は全員、イギリスの国力が現在よりも強くなることを望んでいます。国民全員の願いはイギリスがより公平な国になり、誰にでも成功するチャンスがある国にすることなのです。
国民全員が、子や孫にとって安心で安全な国家になることを願っています。国民全員が真に世界に対し開かれた、昔ながらの友好国や新しい同盟国との関係を作り、築き上げられるイギリスに住みたいと思っています。
以上がイギリスについての今後の計画に関する、現政権の大きな志です。国民を団結させるという大志です。従いまして、もう投票結果を巡って仲たがいするのではなく、投票結果をうまく利用して、より良い国を作っていくのです。
イギリスとは、輝かしい歴史と明るい未来を持つ人々と複数の国で構成される、ひとつにまとまった偉大な連合国家です。
そして、EU離脱という決定がなされたのですから、今こそ団結しなければならない時なのです。
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署名に先立って28日夕方、メイ首相はドイツのアンゲル・メルケル首相、EUのドナルド・トゥスク大統領、欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長と電話会談した。いずれも、今後の交渉で中心的な役割を果たすこととなる。
イギリス政府報道官は以下のような声明を出した。
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各首脳との個別電話会談で、強いEUが望ましく、イギリスがEUの密接で信頼関係のある同盟国であるという立場に変わりがないという点で合意ができた。
さらなる合意事項として、建設的かつ前向きな精神で交渉を開始し、円滑かつ混乱のない離脱手続きを確かなものにすることが大事であるとの認識がある。
メルケル首相、トゥスク大統領、ユンケル委員長がメイ首相に対し、電話会談を申し出たことに謝意を表した。
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2016年6月23日にEU離脱を問う国民投票が実施され、離脱支持が51.9%と過半数になった。予定通りに進めば、2019年の3月末までに、イギリスは60年の歴史を持つEUから初めて脱退する国となる。
ハフィントンポストUK版より翻訳・加筆しました。
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