ブラジル紙「グロボ」は5月17日、ブラジルのミシェル・テメル大統領が大型汚職事件をめぐり捜査の妨害に関与した疑惑を報じた。
グロボによると、汚職事件に関わった大手食肉会社JBSのジョエスレイ・バチスタ会長らが3月、テメル大統領に面会した。その際に、マネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴されて獄中にいるエドゥアルド・クーニャ前下院議長側への口止め料として、500万レアル(約1億8000万円)を支払ったことを報告したという。
バチスタ会長らはテメル大統領との会話を録音しており、司法取引に応じて捜査当局に録音テープを提出したという。
野党はグロボの報道を受けて、テメル大統領の弾劾を議会に請求した。
テメル大統領は18日夜、口止めを承認したという報道を否定し、辞任しないと強調した。
ハフポスト・ブラジル版によると、テメル大統領は声明で「辞任するつもりはない。自分がやったことや、自分の行動の正しさは私自身がよくわかっている」と語った。
ブラジルの連邦最高裁は司法妨害の疑いでテメル大統領を調査すると明らかにした。
テメル大統領は18日、議員との会合で辞任を否定し、「謀略の犠牲になった」と述べたという。テメル大統領は回復基調にある経済を前進させるため、「ブラジルのために貢献していく」と語った。
▼画像集が開きます
(スライドショーが見られない方はこちらへ)