ミレニアル世代にとって仕事をする上で重要なことは? 管理職世代と価値観に大きな違い(調査結果)

管理職世代と、2000年以降に成人を迎えた「ミレニアル世代」では、仕事をする上での価値観に違いがあるようだということを、メアリー・ミーカー氏が5月27日に発表した「インターネットトレンドレポート 2015」が示している。

部下のやる気は給料次第だと思っているとしたら、もしかするとその意見は考え直した方がいいかもしれない。

管理職世代と、2000年以降に成人を迎えた「ミレニアル世代」では、仕事をする上での価値観に違いがあるということを、メアリー・ミーカー氏が5月27日に発表した「インターネットトレンドレポート 2015」が示している。

メアリー・ミーカー氏はアメリカのペンチャーキャピタル「KPCB」のパートナーで、著名なアナリスト。彼女が1995年から発表している「インターネットトレンドレポート」には、インターネットの動向を知る上で参考になる貴重なデータが多く含まれており、毎年大きな注目を集めている。

2015年のレポートの中には「ミレニアル世代にとって、仕事をする上で大切なものがなにか」を調査したものがあり、ミレニアル世代とその上司にあたる世代では、考え方にずれがあることが示されている。

下のグラフから分かるように、管理職の48%がミレニアル世代にとって仕事上で大切なものは「高い給料」だと考えている一方で、ミレニアル世代自身が仕事をする上で最も重要なものだと答えたのは「有意義な仕事」で回答者の30%にのぼった。

「ミレニアル世代にとって仕事をする上で重要なことは?」

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(有意義な仕事)管理職世代:11% ミレニアル世代:30% (高い給料)管理職世代:48% ミレニアル世代:27% (達成感)管理職世代:11% ミレニアル世代:24% (やりがいのある仕事)管理職世代:8% ミレニアル世代:10% (自己表現)管理職世代:9% ミレニアル世代:6% (大きな責任を任せられること)管理職世代:12% ミレニアル世代:3%

他にも、「達成感」が大切だと考えるミレニアル世代は24%だったのに対し、管理職では11%だった。

また、「大きな責任を任せられること」は管理職の12%がそう思うと回答したのに対し、ミレニアル世代で大きな責任が大切だと答えたのはわずか3%だった。

ミレニアル世代が、高い給与を最も重要だとは考えないことは会社に求める「社内制度・福利厚生」の面でも見られる。

「ミレニアル世代が求める社内制度・福利厚生」

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1位:教育研修 2位:柔軟性のある勤務時間 3位:ボーナス 4位:医療保険 5位:年金制度 6位:有給休暇 7位:住宅支援 8位:社用車の貸与 9位:奨学金返金救済制度 10位:産休・育休 11位:出張手当 12位:育児支援手当 13位:低金利ローン 14位:ボランティア休暇 その他:福利厚生も高い給与も必要ないと答えた人は4% 

この調査から、ミレニアル世代は「ボーナス」よりも「教育研修」「柔軟性のある勤務時間」が大切だと考えていることが分かる。

またこの他にもレポートでは、管理職世代とミレニアル世代ではテクノロジーに関する意識にも違いがあることに触れており、たとえば仕事に個人用のスマートフォンを使うと答えた人は年長の世代で18%だったのに対し、ミレニアル世代では45%だった。

アメリカでは労働力の世代交代が進んでいる。2000年に最大の労働人口を占めていたのはベビーブーマー世代(1946年〜1959年生まれの人たち)でミレニアル世代はわずか6%だった。

しかし2015年には、ミレニアル世代はベビーブーマーや、ベビーブーマーとミレニアル世代の間の世代であるジェネレーションX(1961年〜1981年生まれ)を抜いて、労働人口の中で最も大きな割合を占めるようになっている。

「世代別の労働人口の割合」

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青い棒グラフがベビーブーマー・黄色の棒グラフがジェネレーションX・緑の棒グラフがミレニアル世代

今後労働人口の世代交代が進むにつれ、「働き方」の世代交代も進むのかもしれない。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

[日本語版:水書健司、合原弘子/ガリレオ]

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