ビットコイン取引価格が暴落 中国の投機マネー逃げバブル崩壊か

ネット上で取引される仮想通貨「ビットコイン」について、中国の中央銀行が信用性を疑問視する通達を出したことがきっかけとなり、取引価格が暴落した。
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ネット上で取引される仮想通貨「ビットコイン」について、中国の中央銀行が信用性を疑問視する通達を出したことがきっかけとなり、取引価格が暴落した。ブルームバーグなどが伝えた。

ビットコインは2013年12月に取引価格が1000ドルを超え、年初の80倍近くに達する2など、一種のバブルのような様相を見せており、過熱気味の投機が懸念されていた。

新華社通信(日本語版)は中国の通達について、以下のように伝えている。

中央銀行の5省庁は5日午後に通達を出し、「ビットコインは通貨として市場で流通、使用してはならない。ビットコインに高い投機やマネーロンダリングのリスクがある」と指摘した。それを受け、中国市場のビットコイン取引価格は最高7000元から5560元まで17%暴落した。中国網が伝えた。

 

 中央銀行などの5省庁が出した通達はビットコインの性質を明確にし、次のように指摘した。ビットコインは金融当局が発行したものではなく、強制性などの通貨属性を有しておらず、本当の意味の通貨ではない。性質で見れば、ビットコインは特定の仮想商品で、通貨などと同等な法的地位を持っておらず、通貨として市場で流通、使用してはならない。しかし、ビットコイン取引はインターネット上の商品売買行動として、一般民衆はリスクを自らで負担する上で、それに関与する自由を持っている。

(XINHUAXIA.JP「ビットコイン、中央銀行などの5省庁がリスク注意、相場が17%暴落」より 2013/12/06)

中国ではビットコインへの投機熱が高まっていた。CNNは1日10万枚、取引金額4億元(約67億円)と伝え「世界の取引量の3分の1が中国経由」と報じている。

雑誌編集者のリュウ・シンダさん(23)は2012年に投資を始めた当初、株式や不動産への投資も検討した。しかし「人民元より安全に資産を形成できる手段」としてビットコインを選んだといい、「その仕組みを信頼した」と話す。

(中略)

ビットコインの価格が金1オンス相当にも達する中、利益を期待してビットコインを購入する投資家はさらに増加。世界の取引量の3分の1強が、中国最大のビットコイン取引サイト「BTCチャイナ」経由で売買されるようになった。

(中略)

中国はここ数年で人民元の国際化を推進し、国際市場での規制を緩めて価値を上昇させてきた。しかし規制はいまだに存在し、個人が中国国外に投資するのは難しい。結果として多くがビットコインのような資産に目を向ける。

(CNN.co.jp「中国で「ビットコイン」バブル、取引量は世界の3分の1に - (1/2)」より 2013/12/05 14:10)

ビットコインは最近、バブルのような価格高騰を見せており、中国の投機熱がそれを支えているとの指摘もあった。