アメリカ大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏は9月11日のアメリカ同時多発テロ事件の追悼式典を突然退席し、11月8日の投票日に向けてヒラリー氏の健康問題が大きな争点となっているが、夫のビル・クリントン元大統領は12日、ジャーナリストのチャーリー・ローズ氏に「彼女は大丈夫だ」と語った。
「彼女は元気です。昨晩寝る前は体調もずいぶん良くなっていました」と、クリントン元大統領は12日夜、アメリカの公共放送局PBSのインタビューでローズ氏に語った。「よく眠れていましたし、彼女は元気です。昨日は脱水症状を起こしただけです」
クリントン陣営は、ヒラリー氏の健康問題の沈静化を図っている。この日の動画には、ヒラリー氏がよろめき、両脇を抱えられて足を引きずるようにして車に向かう様子が捉えられていた。ヒラリー氏の主治医はその後、先週彼女が肺炎と診断されていたことを公表した。クリントン氏はこのことを公にしていなかった。
ローズ氏は、ヒラリー氏が単なる脱水症状だったと主張するクリントン元大統領に対し、より「深刻な」病気の兆候はなかったのかと追及した。
「そんなものがあったとしても、私にも彼女の主治医にも分かりませんね」と、クリントン元大統領は答えた。彼はまた、「もう何年も前からですが、彼女は頻繁に、いやめったにないことですが、深刻な脱水症状に陥った状態に似たような症状を起こしたことは、何度かありました」と語った。
クリントン元大統領はローズ氏に対し、妻のヒラリー氏はこれからの選挙戦に向けて「何週間」も休むことはないと念を押し、「彼女は鬼のように働いており、めまいを起こす前の2日半はかなり厳しい日程をこなしていました」と付け加えた。
彼はまた、「妻をもう1日でも休ませることができればいいのですが」と気遣った。ヒラリー氏は今週、中止になっていたカリフォルニア州での遊説を行う予定だ。
ヒラリー氏に対しては、側近のスタッフ以外に病気の詳細を明かさなかったことで批判が集まっている。
「ここまで大事になるとは思いませんでした」と、ヒラリー氏はCNNのアンダーソン・クーパーに語った。
クリントン夫妻は、共和党候補のドナルド・トランプ氏と比べて扱いが不公平だと主張している。トランプ氏がいまだに納税申告書を公開しておらず、健康状態についても詳細な記録を公開していないからだ。
トランプ氏は12日、近日中に健康診断書の一部を公開すると約束している。
ハフポストUS版より翻訳・加筆しました。
▼画像集が開きます
(スライドショーが見られない方はこちらへ)