雲海に包まれる「天空の天守」 備中松山城が幻想的な姿に

備中松山城は10月6日、夜明けとともに天守などの建物が雲海に包まれた。

雲海に浮かぶ「天空の城」としては兵庫県の竹田城が有名だが、おとなりの岡山県も負けていない。高梁(たかはし)市の備中松山城は10月6日、夜明けとともに天守などの建物が雲海に包まれた。

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高梁盆地では秋から冬にかけて、早朝に天候がよく、朝方と日中の気温の差が大きい日に朝霧が発生する。この日も城に近い展望台では早朝から多くのアマチュアカメラマンが押し寄せ、目の前に広がる幻想的な光景に目を奪われていた。

備中松山城は天守が残る日本で唯一の山城で、標高約430m。城下からの高さは300m以上もある。明治維新を機に、備中松山城も競売にかけられたが、天守が山上にあって解体費用もかさむため、落札者がそのまま放置。天守などの建物は倒壊寸前の荒れ果てた状態になっていた。

しかし、昭和初期の1930年に地元の中学校教師が研究書「備中松山城及其城下」を刊行したことがきっかけで、地元の保存運動が起きた。山上の建物が修復されて、1941年に天守、二重櫓、三の平櫓東土塀が当時の国宝(現在の重要文化財)に指定。1956年からは重要文化財に指定されている

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