午前と午後、どちらの方が試験でいい点数を取れる?(研究結果)

休憩を取るか取らないかも、テスト結果を左右するようだ。
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JEFF CADGE VIA GETTY IMAGES

新たな研究によると、午前と午後ではテストの点数が変わってくるようだ。

午前のテストだと、直前の詰め込み勉強の時間を長く取れない。だから午後のテストの方が点数がいいはずだと考える人もいるかもしれない。しかし、人間の認知能力の点から考えるとそうではないらしい。

デンマーク国立社会研究所の調査で、遅い時間帯に受けたテストの方が得点が低いことがわかった。

研究は「アメリカ科学アカデミー会報」で発表された。研究者たちは8〜15歳までの子供のテスト結果200万件を調べ、テストが実施された時間を分析した。

分析の結果、午前8時以降、1時間ごとにテストの点数が平均約1%下がっていた。1%の低下は10日間の欠席に相当するという。最も低下率が大きかったのは、もともと成績が良くない生徒たちだった。

午前中に良い成績を残す理由を、授業やその他の活動で疲れていないからだと研究者たちは考えている。

午後のテストで点数が低くなった結果は、これまでにわかっている認知的疲労についての研究と合致している。認知的疲労とは、精神的に疲れる作業をしてエネルギーを使い果たした時に、認知力(特に注意力)が減少した状態をいう。

「私たちの集中力や決断力、瞬発力は認知的疲労に左右されます。これまでの研究から休憩が生産性を高めることがわかっていますが、今回の研究は認知的疲労による認知能力が低下することを明らかにしています。これは従来の研究データと一致しています」と研究のリーダー、ハンス・ヘンリック・シーベルトセン博士は説明する。

研究では、休憩を取るか取らないかでテストの得点に違いが生じることも明らかになった。20〜30分の休憩を取ると、得点が平均1.7%上昇した。研究グループは、どういった休憩が(軽食を取る、ぼんやりする、新鮮な空気を吸って体を動かすなど)最も効果的なのかを調べる予定だ。

研究では、成績下位の生徒たちの影響が大きかったのかも分からなかった。

「この謎を解明するためには、どうしてこういう結果になったのか原因を調べることが大切だと考えています。休憩が効果的だったのは、子供たちが何かを食べたからなのか、それとも新鮮な空気を吸ったり運動したりしたからなのか。それに子供たちのことも、よく調べた方がいいでしょう。彼らの生活習慣や栄養の取り方に違いがあるかもしれません」とシーベルトセン博士は述べている。

今後も研究は続きそうだが、今の時点で言えるのは、生徒の成績を上げたいのであれば、学校は認知的疲労を考慮に入れてスケジュールを立てた方がよさそうということだ。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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