イタリアのベルルスコーニ元首相が議員を自らの政党に引き抜くために買収したとされる疑惑に関し、ナポリの地方裁判所は10月23日、買収の罪で起訴するよう命じた。ハフィントンポスト・イタリア版が伝えた。
ベルルスコーニ元首相は、2006年から数年間、当時のプローディ政権の切り崩しを狙って、政権に参加していた政党「価値あるイタリア」(IdV)のセルジオ・デ・グレゴリオ議員(当時)を300万ユーロ(約4億円)で買収したとみられる。裁判は2014年2月11日から行われる見通しだ。
ベルルスコーニ元首相は、8月に所有する企業「メディアセット」の巨額税金詐欺事件で禁錮4年(恩赦法で1年に減刑)で有罪が確定している。また、6月には2010年にミラノ郊外の元首相の自宅や別荘で当時17歳のモロッコ人少女を買春した疑いで、未成年買春と職権乱用の罪に問われ求刑の禁錮6年を上回る禁錮7年の有罪判決を受けている。今月4日には、イタリア上院でベルルスコーニ元首相の議員資格剥奪を勧告する決議が可決し、ベルルスコーニ元首相の議員資格剥奪が本会議で採決されることが決まっている。
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