フランス・パリのノートルダム大聖堂で、4月15日(現地時間)に起きた大規模火災で、火災後の大聖堂内部を撮影した写真が公開された。
屋根や尖塔を消失するなど、ノートルダム大聖堂は火災で大きな被害を受けた。イル=ド=フランス=地域圏(パリを中心とする地域圏)のヴァレリー・ペクレス知事は、3年は一般公開は無理かもしれないとアメリカabcニュースに語った。
一方で、屋根が焼け落ちるほどの大火災だったにも関わらず、壁や柱が残ったのは奇跡であり、一晩中消火にあたった消防隊員のおかげだと同知事は述べた。
「外からみると、大聖堂がきちんと立っているのがわかります。これは奇跡的なことです」
「大聖堂を救ったパリの消防士の皆さんに、感謝してもしきれません」
火災の前と後を比較した写真は、被害の大きさを物語る。その一方で、大規模な火災だったにも関わらず、黄金の十字架や石柱が残っているのがわかる。
ノートルダム大聖堂、火災の前と後
フランスのマクロン大統領は16日に会見し、ノートルダム大聖堂を5年以内に再建したいと語った。そして、そのためには国中が団結して再建プロジェクトに当たる必要があると訴えた。
「歴史を通じ、私たちは都市や港、教会を作ってきました。そしてその多くが、戦争や人間の過ちによって焼け落ちたり破壊されたりしてきました」
「その度に、私たちは再建してきました。ノートルダム大聖堂の火災は、私たちに、歴史は終わらない、ということを思い起こさせてくれます。私たちにはいつでも、乗り越えなければ挑戦があるのです」
ノートルダム大聖堂の再建には多額の費用がかかるとみられる。すでに「ルイ・ヴィトン」を擁するLVMHグループや、「グッチ」を保有するケリングなど、多くの企業が寄付を表明している。