イギリスの公共放送局BBC。どんどんローカルに、そしてモバイルを志向するようになっています。
モバイルという意味では、BBCは最もツイートされるウェブメディアということも分かっているのです。月間に340万ツイートほどを記録しています。
(出典:Newswhip)
最近の取り組みでは、「BBC Popup」というモバイル向けの報道があります。まだ実験的なものですが、支局を置くのではなく、一時的なオフィスを開設し、その地域の報道を行っていくというもの。これから6ヵ月でアメリカ6つの町で実験していくとのこと。
最初はコロラド州のボルダーの報道からスタート。これまで世界の主要都市のニュースを多くカバーしてきたBBCがローカルにも力を入れていくことは注目です。
この傾向について、AOLが失敗した「パッチ」というサイトも引き合いに出されています。
各ローカルサイトにはライター1人、広告営業1人を配置し、年間予算10万ドルで回す、というモデルで、最盛期に全米900サイト、1400人のスタッフを抱えた。
結果的に3億ドル(AOLは200億ドル以上と説明しているようだが)をつぎ込んだが、売り上げは一向に上向かず、今夏には350人以上を解雇、数百という単位でサイトを閉鎖していった。
BBCの実験的な取り組みと言えばソーシャルメディア上の話題のニュースを拾う「#BBCTrending」や注目のストーリーをインスタグラムの15秒動画で発信する「BBCShorts」もあり6.3万人のフォロワーを抱えています。
BBCのような大きなメディアが、モバイルやローカルに力を入れたり、実験的な取り組みを行っているのは印象的です。モバイルについては以下の記事も参考にしてみてください。
(2014年9月15日「メディアの輪郭」より転載)