不要・不急な110番通報が後を絶たない。
警察庁によると、2019年の1月〜11月に全国の警察が受理した110番のうち、実に18.4%が緊急の対応が不要な内容だった。なかには「家の中にゴキブリがいる」「きょうは何日ですか」などといったものもあったという。
ここまでは日本の話だ。
常識を疑うような110番通報は、中国でも話題になった。「新浪」など複数のニュースサイトが伝えた、広西チワン族自治区・南寧市の出来事を見ていこう。
■警察官も流石に黙った
110番に電話をしたのはある女性。警察官が応対すると「お忙しいのにも関わらず、私の電話をとってくださってありがとうございます」と、およそ緊急事態とは思えない恭しい挨拶が聞こえてきた。
その後、女性は警察官に対してある相談を持ちかける。現地メディアによると、当時の会話の流れはこうだ。
女性:実はその、私は今、今...ふふっ(恥ずかしそうに笑う)...人生の大問題に直面しているんです。警察の力をお借りして、ある人を探して欲しいんです。
警察官:どういった方をお探しなんですか?
女性:昨日一緒のバスに乗っていた...監視カメラでどのバス停で降りたかを調べて欲しいんです。
警察官:なぜその人を調べる必要が?
女性:その人に恋しているからです。
警察官:(黙る)
女性:やってくれますか?
「恋は盲目」という言葉を示すようなエピソードに聞こえなくもないが、「調べて欲しい」と言われた側は身の毛もよだつような気持ちだろう。また、こうした通報が集中すると、急を要する事故や事件などへの通報が受けられなくなる場合も考えられる。
今回のケースでも、警察官は毅然とした態度で女性の申し出を断ったという。