著名なストリート・アーティスト「バンクシー」の落書きを1億円で落札

英国の著名なストリート・アーティストであるバンクシーが描いた壁画が、7月25日(現地時間)にロンドン北部のトットナム地区の壁から撤去された。
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A woman holds a placard that reads 'Bring Back Our Banksy' during a protest next to a section of a wall where celebrated street artist Banksy's 'Slave Labour' graffiti artwork was removed in north London on February 23, 2013. The work that showed a young boy using a sewing machine to make the British flag has been carefully removed and will be auctioned in Miami where it's expected to fetch around 328,000 GBP (500,000 USD). Residents of the North London area have reacted angrily to the removal of the work, but the auction house says the piece was acquired legally. AFP PHOTO / JUSTIN TALLIS (Photo credit should read JUSTIN TALLIS/AFP/Getty Images)
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英国の著名なストリート・アーティストであるバンクシーが描いた壁画が、7月25日(現地時間)にロンドン北部のトットナム地区の壁から撤去された。

同氏の壁画は今年2月にも同様に撤去され、オークションにかけられている。ストリートアートの象徴的作品が再び失われてしまったことを、地域住民は嘆いているという。

『London Evening Standard』紙の記事によると、商店の壁から切り抜かれ、持ち去られたのは、『No Ball Games』(球技禁止)と題された壁画だ(冒頭の画像)。撤去を実行した人物についての情報はないが、現在この作品は、シンキュラ・グループによりオークションに出されている。

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同記事によると、同社は、前回撤去された別のバンクシーの壁画のオークションも行った会社だ。『Slave Labour(Bounting Boy)』(奴隷労働:旗と少年)と題されたその壁画は、今年2月にロンドン市内の安売り専門店Poundlandの側壁から取り去られた後、6月に開催されたオークションで、匿名の購入者により110万ドル(約1億800万円)で落札されたと報じられている

BBCの記事によると、シンキュラ・グループのディレクターであるトニー・バクスター氏は、今回の壁画の出品者を公表することを拒否しているという。同作品は、来春に予定されるオークションまで、数カ月をかけて修復され、売り上げの一部は慈善事業に寄付される、と同氏は述べている。

『Slave Labour(Bounting Boy)』(奴隷労働:旗と少年)が取り去られたウッドグリーン地区の住民は、壁画の売却に対して即座に抗議しており、トットナム地区の住民も同様に反応するだろうと考えられる。

バンスキーの壁画が2度続けて撤去されたことを受けて、「ストリートアートの盗難」とは何を意味するのか、そして、価値の高い壁画が誰のものであるかについて、新たな議論が生まれている。

[バンクシーは、ロンドンを中心に、世界各地に出没して活動する覆面アーティスト。自分のプロフィールを隠そうとしており、本名をはじめとして不明な点が多い。有名企業やデヴィッド・ボウイなどからのオファーも断わっている。2007年に行われたオークションでも、バンクシーの作品計6点が総額37万2000ポンド(当時の日本円で約8500万円以上)で落札されている。以下のギャラリーでは、バンクシーの作品を紹介している。

[Katherine Brooks(English 日本語版:丸山佳伸/ガリレオ]

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