覆面アーティスト「バンクシー」の新作とみられる作品を撮影した動画が12月9日、本人のインスタグラムで公開された。
この映像は、ホームレスのように見える男性が公道のベンチに座っている様子を映しているが、カメラを引いていくと、ベンチの横には空を飛ぶトナカイの姿が描いてあることが分かる。ホームレスのベンチが、トナカイに引かれたサンタクロースのソリのように見えるというものだった。
バンクシーのインスタグラムには次のように解説がついている。
「バーミンガムに神のご加護がありますように。20分間、私たちはこのベンチでライアンを撮影しました。彼は何も求めませんでしたが、通りがかりの人がホットドリンクとチョコレートバー2本、ライター1個を渡しました」
この壁画が描かれたのはイギリスの工業都市バーミンガム。宝石商が建ち並ぶヴァイス通りの煉瓦の壁だった。BBCによると、「通行人たちがこのベンチに座って記念撮影している。とっても素晴らしいことだ」と、作品の向かい側で宝石商を経営するピート・スミスさんは話している。
なお、BBC記者のベン・シドウェルさんによると、この壁画はその後、何者かがトナカイの鼻を赤く塗りつぶしたという。シドウェルさんは写真を投稿したが「バンクシーは気にしないと思うよ」「バンクシーが自分でやったんじゃない?」と冷静な意見が相次いでいる。