サッカーの世界のスター選手らが、人種差別に反対する意思表示としてバナナを手にした画像を次々とインターネット上に掲載している。スポニチなどが伝えている。
きっかけは4月27日のスペインリーグ、ビリャレアル―バルセロナ戦だった。CKの際にバルセロナDFアウベスに向けて観客からバナナが投げ込まれた。
サッカーのスペイン1部リーグ、バルセロナのブラジル代表DFアウベスが27日、アウェーのビリャレアル戦で観客からバナナを投げ込まれる人種差別行為を受けたが、皮をむいて食べてからCKを蹴るという一幕があった。
アウベスは試合後、「スペインではたまにこういうことがある。ユーモアで対応すべき」と話した。
(47NEWS「アウベス、差別にもユーモアで 投げ込まれたバナナ食べる」より 2014/04/28 12:43)
この試合のあと、同じブラジル代表のFWネイマール選手らが、バナナを手にした写真をインターネットに投稿して人種差別撲滅を訴えた。するとまたたく間に、バナナを食べる写真を投稿することがサッカー選手の間で広まった。
12年マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)のDFエブラに対する差別発言で出場停止処分を受けたリバプール(イングランド)のウルグアイ代表FWスアレスは、ブラジル代表MFコウチーニョと2人でバナナを手にしている写真を、「We're all the sama.(僕たちはみんな同じ)」のメッセージとともに公表した。
イタリア代表のプランデッリ監督は、同国のレンツィ首相とバナナを食べる姿をメディアの前で披露して、アウベスに賛同を示した。その他にもマンチェスター・シティー(イングランド)のFWアグエロ、パリSG(フランス)のMFルーカス、ゼニト(ロシア)のFWフッキらも同じように写真を掲載して、人種差別反対の声を上げている。
(スポニチ「広がる人種差別反対“バナナの輪” ネイマール、バロテッリらも賛同」より 2014/04/29 16:48)
ブラジル代表ネイマールは、自身がバナナ、息子がバナナのぬいぐるみを持って写っている写真をソーシャルメディアを通じて掲載した
鹿島・セレーゾ監督も差別に抗議
試合後の記者会見で、バナナを食べるパフォーマンスで人種差別に抗議した鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督=29日、茨城県鹿嶋市のカシマスタジアム
日本でも、29日にあったサッカーJリーグ1部(J1)の鹿島-清水戦(カシマ)の試合後、鹿島のトニーニョ・セレーゾ監督が記者会見でバナナを食べるパフォーマンスを見せた。時事ドットコムによると、ブラジル代表の名選手だったセレーゾ監督は「アウベスの差別撲滅キャンペーンに参加します。僕はバナナを食べます」と語ったという。
マンチェスター・シティーのアグエロらほかのスター選手らが、ネイマールに続いて掲載した写真は以下のものだ。
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