絢子様、守谷慧さんが婚約内定。2人には「かけがえのない家族を突然失った経験」があった(会見全文)

「今年に入り、レストランでお食事をした後にプロポーズをされました」
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絢子さま(左)と守谷慧さん
Jiji

高円宮家の三女・絢子さま(27)と会社員・守谷慧さん(32)が7月2日、婚約内定の会見を開き、婚約までの経緯を話した。

守谷さんは、海運会社「日本郵船」に勤務、母親の故・季美枝さんが専務理事だったNPO法人「国境なき子どもたち」の理事も務めている。結婚式は10月29日に明治神宮で行われる予定。

以下、記者会見の様子を詳報する。

■婚約が内定した率直な気持ち

質問にお答えする前に、大阪北部地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。また、被災された方々が1日も早く落ち着いた生活を取り戻されることを心から願っております。では、ご質問にお答えします。

絢子さま)本日、このように婚約の内定を報告することができまして、嬉しく思いますとともに、身が引き締まる思いでございます。天皇陛下におかれましては、ご気分が優れないとのことで、ご案じ申し上げております。そのようななか、皇后陛下に先ほどお目にかかることができ、皇后陛下より両陛下の温かくお心のこもったお言葉をいただきました。その内容につきましては、私の心の内にそっととどめておきたいと存じます。

守谷さん)この日を迎えることができまして、嬉しく幸せなことと存じます。

■母から守谷さんを紹介された

絢子さま)守谷さんとの出会いは、報道にありましたとおり、母からの紹介でございます。守谷さんのお母様が生前ご尽力されていたNPO法人「国境なき子供たち」の設立20周年の記念レセプションにて、母が守谷さんと約10年ぶりに再会したことがきっかけでございます。

私と守谷さんがお会いしたのは、昨年12月のことで、初対面とは思えないほど盛り上がり、時間を忘れて楽しんだことをよく覚えております。何度もお会いするうちに、優しくスマートで決断力があるところに魅力を感じ、結婚を前提としたおつきあいを始めまして、今年に入り、レストランでお食事をした後にプロポーズをされました。

あまりに突然のことでしたので、お返事は保留させていただきまして、その後、お互いの家族、友人、知人を含めておつきあいをしていく中で、この方ならと思い、4月に入り、よろしくお願いいたしますとお答えいたしました。私に守谷さんを紹介した母の思惑がどうであったのかは分かりませんが、2人で様々な場所に行き、時間や思い出を共有する中で、自然と惹かれあい、今日を迎えたことは両母親のつないだ素敵なご縁だったのかなと思っております。

守谷さん)明るく、前向きな方というのが、私が絢子さまに抱きました第一印象でございました。その後、ご一緒する中で、どなたに対しても温かく接するその優しさという部分に強くひかれまして、次第に生涯をともにしたいという気持ちが芽生えてまいりました。

また、このような場で申し上げることが適切かどうか分かりかねる部分もございますけれども、親を突然亡くしたことによる心情の変化、そのようなものに理解を示していただき、心の距離が縮まったと感じます。プロポーズの内容につきましては、そのようなお話も含みますことから、2人の胸の内にとどめたいと思います。

■かけがえない家族を突然失った共通経験

絢子さま)ありきたりなお答えかもしれませんが、笑いの絶えない明るい家庭を築きたいです。私は父を、守谷さんはお母様を、とかけがえのない家族を突然失った経験を持ちますので、今日あることが明日あるわけではない、という共通の気持ちを持っております。日常に馴れすぎず、日々のなにげないことにも喜びや楽しさをきちんと感じていきたいと思っております。呼び方は、私は慧さん、と呼んでおります。

守谷さん)本来は宮様、または絢子さまとお呼びするべきかと存じますが、町中でお呼びすることを考慮するようにと言われたので、私は絢子さんとお呼びしております。理想の家庭像としましては、笑いの絶えない明るい家庭というものでございますけれども、なによりもお互いを尊敬したいと考えております。

■父には見守ってほしい

絢子さま)母からの紹介ということもあり、折に触れて母には報告しておりましたので、改めて結婚の意思を伝えるということはいたしませんでした。また当初より結婚を前提にしたおつきあいと思っていたので、自然な流れで家族にも会わせ、父には温かく見守ってくださるようお願いいたしました。

守谷さん)絢子さまと家庭を築きたい旨、家族に報告しましたところ、当初は大変に驚いておりましたけれども、その後「おめでとう。手を取り合って幸せな家庭を築くように」という言葉がありました。絢子さまとの出会いに関しましては、私は家族、関係する皆様につないでいただいたご縁だと信じておりますので、ありがとうございます、このご縁を大切にして参ります、と伝えました。

■学ぶ機会をいただいた27年間

絢子さま)皇族としての生活を振り返りますと、ありがたくも様々なものに触れ、学ぶ機会をたくさんいただいた27年間でございました。成年皇族として、果たすべき役割を私なりに果たしてきたつもりではございますが、それが十分であったかどうかは分かりません。結婚により皇籍を離れるまでは、皇族としての責務を果たすよう、よりいっそう努力をし、結婚後にはこれまで得てきたことを糧に、様々なことに取り組んで参りたいと存じます。

皇族の減少は事実として起こっていることではございますが、その先の制度を含め、私はコメントする立場におりませんので、発言は差し控えたいと存じます。私は大学時代より福祉分野を学び、研究して参りました。この福祉という言葉には、幸せや豊かさという意味があり、福祉には自分が関わる人の幸せのために動くことであると、私は考えております。ですので、学んできた児童福祉や高齢者福祉が今後、どのように生かせるかは分かりませんが、守谷さんやご家族を幸せにできるよう努めて参りたいと思っています。

■半歩でも常に前向きに、を心がけている

守谷さん)皇族の方を妻としてお迎えすることは大変に恐れ多いことでございまして、ただ、一方で大変にありがたく光栄なことと存じます。座右の銘といたしまして、日進月歩といいますでしょうか、一歩ずつ、あるいは半歩でも常に前向きにということを心がけておりまして、うまくいったことだけでなく、自らの過ちや失敗、つらかったことを糧とし、時には反省し、常に前にいけるように、そのような心づもりで取り組んでおります。仕事にも同じ姿勢で臨みたいと思いますし、また、NPOの活動につきましても、助けを必要とされる方々に少しでも貢献できるよう尽力していきたいと存じます。