2月11日付の産経新聞に掲載された曽野綾子さんのコラムが、「アパルトヘイトを許容している」との抗議を受けていることについて、17日放送のラジオ番組で曽野さんが「差別ではなく区別」と反論した。
曽野さんはコラムで、日本の労働人口が減少している問題について触れ、移民を受け入れたほうが良い、とした上で、
もう20〜30年も前に南アフリカ共和国の実情を知って以来、私は、居住区だけは、白人、アジア人、黒人というふうに分けて住む方がいい、と思うようになった。
(産経新聞 2015/02/11付 7面)
17日放送のTBSラジオ「Session-22」で評論家の荻上チキさんのインタビューに答えた。この模様はインターネット上でもPodcastとして公開されている。
荻上さんの「国の政策としてであるとか、法律で区分けをするという主張ではないということですね」という、アパルトヘイト賛美かどうかを確認する問いかけに、曽野さんは「そんなことだれが考えますか、この時代に。今、世界的にお前はここに行って住めというようなゲットーみたいな考え方って、私考えられないんです」と明確に否定。自発的に人種が分かれて住むのは自然との認識を明らかにした。
一方、差別だと解釈されている状況に、一貫して「差別ではなくて区別」と主張。「今ここで区別が差別になって、差別が区別になったって言われても私の文学が成り立たない。ですから私が死ぬのを待って頂きたい」とし、日本アフリカ協議会から求められているコラムの撤回についても「私は撤回するつもりはございません」と答えた。
コラムで曽野さんが、居住区を分けたほうが良いという論拠に挙げている、大家族主義の黒人によって白人がマンションに住まなくなった、という事例については、「現実はそうだと説明されました。(中略)書いていいじゃないですか。私は旅行した中で聞いた話を書くんです」と主張している。
また、今回のコラムについて再度、真意を書くかとの質問には、「落ち着いたら書きましょう。(中略)今みたいに皆様がカッカしているときには私書くべきではないと思います」とし、当面は執筆する意思がないことを表明した。
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