こもたろの発達障害がハッキリする頃、私にはひとつの悩みがありました。
それは、ママ友だちの輪にいることができない。
上の子が幼稚園に通っていたので、仲が良いお友だちのママさんから「この後みんなで公園に行って遊ばない?」とお誘いを受けます。上の子の繋がりを大事にしたかったので、もちろん参加。公園で集まって子供たちの動きに注意しつつ、ベンチに座ってお茶を飲みながら談笑するママさんたち。それを尻目に、常に下の子を追いかける私。
こもたろは目を離すとどこへ行ってしまうか分かりません。危険というものが全く解っていないので、動いているブランコの目の前も横切ってしまう。自分の身長よりはるか高いところから飛び降りようとしてしまう。公園の外、道路にもお構いなく飛び出して行ってしまう。遊びのルールというものも解っていなかったので、滑り台では逆から登ろうとするし、砂場ではお友だちが使っているものを使おうとする。お兄ちゃんたちが蹴って遊んでいるボールも、こもたろの目にはただの転がっているボール。取りに行こうとします。名前を呼んでも立ち止まらない。「やってはいけない」が分からない。私が立ちはだかり、行動で制止(阻止)をかけるしかなかったのです。
なので、常に我が子に目を光らせながら、気が休まることなく追いかけていました。せっかく誘ってくれたのに、ママ友だちの輪に入れないことが本当に申し訳なくて、すごく肩身の狭い思いをしていました。ただ、上の子が楽しそうにお友だちと遊んでいる姿が救いでした。
ある日、みんなで集まったときに意を決して打ち明けました。
「実は、こもたろは、自閉症なんだ・・・。」
こもたろは危険予測ができないこと。人に関心がなく、母である私に対しても関心がなく、どこまででも走って行ってしまうこと。だから常に追いかけなくてはならないこと。
もしかしたら、これを機に誘ってもらえなくなるかもしれない。
そしたら、上の子に何て謝ろうか。
ママ友だちの反応はこうでした。「話してくれてありがとう。何かサポートできることがあったら言ってね」「私たちはそんなこと気にしないし、子供たちだって気にしてないよ」「これからも変わらず誘うからねっ」。その言葉に、
涙が出るくらい嬉しかった。その後もそれまでと変わらず、公園遊びのお誘いをしてくれてこもろ姉ちゃんは楽しい園生活をおくれました。私は相変わらず、こもたろを追いかける日々でしたが(笑)。でも気持ちがすごく楽になった。ママ友だちの優しい言葉が、私の心を救い上げてくれました。みんな、あの時はありがとう。
~続く。
【moroブログ 「moroの家族と、ハンドメイドと。」】
マンガ版もあります!「moroの家族と、ハンドメイドと。」 最新話はすくすくパラダイスぷらすへGO!