乗ってみたい!3Dプリンターで造られた、アウディのアウトウニオン小型レプリカ

社内で3Dプリンターを使って製作されたという。
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まずは上の写真をご覧いただきたい。アウディの生産担当取締役でフォルクスワーゲンの工具製作主任を務めるHubert Waltl博士が嬉しそうに運転しているのは、1936年型アウトウニオン「タイプC」の2分の1スケールのレプリカ。これは社内で3Dプリンターを使って製作されたという。

とは言っても、全体を1度にプリントできるわけではない。そうやって作るにはあまりにも大きすぎるからだ。アウディの工具製作部門は、金属プリント技術の可能性を探るため、全てのパーツを2分の1サイズで製作し、このレプリカを組み立てた。そのモデルとなったのが、戦前のGPレーシングカー「シルバー・アロー」の中で、最も成功を収めた1台だ。このレプリカは9年前に同社が公開したペダルカーや、約5年前に公開したコンセプトカー「e-Tron」と本質的に似ている。だが、今回はより進化した製造技術が使用された。

乗ってみたい! という好奇心が高まる一方で、このハーフサイズのマシンは、アウディとVWグループが製造における3Dプリント技術の分野を顕著に進歩させたことを示している。その技術は、鋼やアルミの粉末金属をレーザー焼結し形成していくというものだ。粉末金属の1粒は、人間の毛髪の半径に相当するサイズであるという。現在、この方法で高さ200mm、幅240mmまでの物体を製作することができるそうだ。このアウトウニオンがいくら実車の半分サイズとはいえ、1度に全体をプリントアウトするにはまだ大きすぎるのだ。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

(2015年11月9日Autoblog日本版「乗ってみたい! アウディが3Dプリンターで造ったアウトウニオン「タイプC」の小型レプリカ」より転載)

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