広島と長崎への原爆投下から70年。両市での平和祈念式典には国内外からさまざまな世代の人々が詰めかけ、核廃絶や平和への思いを新たにした。しかし、アメリカの大手民間調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、アメリカ人の56%が今も日本への原爆投下を正当化している。
同センターが2015年4月7日に発表した調査結果によると、アメリカ人の56%が原爆投下は「正当」と答え、「不当」は34%にとどまった。一方、日本人は14%のみが「正当」と回答、79%が「不当」と答えた。
とはいえ、日本への原爆投下を正当化する見方は徐々に減っている。アメリカ世論調査会社のギャラップが原爆投下直後の1945年に行った調査によると、当時はアメリカ人の85%が日本の2つの都市への原爆投下を支持した。また、アメリカ・ミシガン州の「デトロイト・フリープレス」紙が1991年に日本とアメリカの両国で行った調査によれば、アメリカ人の63%が原爆投下を正当化する一方、29%が不当と答えた。そして、ピュー・リサーチ・センターの2015年の最新の調査では56%が「正当」と答えるにいたった。
■ 若い世代では数値が逆転
イギリスの世論調査会社のユーガブが7月に行った調査によると、アメリカ人の46%が日本への原爆投下が「正しい」と答え、29%が「誤り」と回答した。しかし、若い世代では原爆投下を批判する見方が強く、18~29歳と30~44歳の年齢層では、原爆投下を「誤り」とする回答がそれぞれ45%、36%を占め、「正しい」とするそれぞれの31%、33%を上回った。
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