ATM手数料も消費増税に合わせて値上げされることになりそうだ。三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行が、現金自動出入機(ATM)の手数料に増税分の3%を上乗せする方向で調整しているという。朝日新聞デジタルが報じている。
三菱東京UFJ銀行のATMの場合、自行のカードで預金を引き出す場合は、平日は無料だが、時間外などは105円の手数料がかかる。他行のカードで引き出す場合は平日は105円、時間外などは210円かかる。来年4月の増税後は、それぞれ108円と216円に値上がりすることになる。
(朝日新聞デジタル「ATM手数料、来春値上げへ 消費増税で3メガバンク」より 2013/11/20 08:16)
現在の状況では、100万円を普通預金に1年間預けたとしても、税引き後の利息は160円程度というのが一般的な状況だ。消費増税でも利息が上がるわけではないので、他行への振り込みなどを行う場合は、時間に注意をしておいたほうが良いだろう。
なお、三菱東京UFJ銀行は、今年12月20日からATMの引き出し手数料を改定すると発表している。現在は自行のATMで現金を引き出す場合は、平日昼(午前8時45分〜午後6時)だけが無料だったが、すべての日の午後9時までを無料とする。一方、コンビニエンスストアのATMを利用する場合は、平日昼の利用であっても、これまで無料であったものを105円にする。平日昼間以外の時間帯では、210円かかる。
メガバンク3行のATM手数料値上げには、他の銀行も追随の動きが考えられる。金融庁は手数料上限を定めた関連法令の改正に着手するとみられている。
金融庁は消費税率引き上げに伴い、手数料の上限を事実上定めた関連法令の改正に着手する。預け入れ、引き出し金額が1万円以下で105円、1万円超では210円となっている現在の上限は、それぞれ108円、216円になる見込みだ。
(時事ドットコム「ATM手数料値上げへ=来年4月、108円に-消費増税」より 2013/10/01 17:50)
馬鹿にならないATM手数料の無駄な支払いを防ぐような、賢い利用方法はないのか。経済ジャーナリストの荻原博子さんは、メインバンクのシステムの見直しなどのほか、次のような方法を紹介している。
親が子に、または子から親に仕送りするなら、郵便局のATMを上手に使い、一つの通帳で2枚のキャッシュカードを発行してもらっておくと便利です。郵便局のATMなら、全国津々浦々にあり、早朝・深夜・土日祝日いつ利用してもATM手数料は無料。たとえば、青森から東京に送金する場合、青森で口座にお金を入れ、東京でお金を引き出せば手数料無料でいくらでも送金することができます。
(朝日新聞デジタル「バカにできないATM手数料 - 荻原博子の闘う家計術」より 2013/8/29)
また、コンビニ手数料を無料にする銀行もある。新生銀行は自行のATMだけでなく、提携するコンビニATMでの出金手数料を24時間0円にしている。10月28日には、提携するコンビニATMを拡大。ローソンATMマークやEnetマークのあるコンビニATMでの出金も、無料となった。
しかし、かつて新生銀行は、提携ATMの利用回数抑制を顧客に要請していたことも報道されているため、あまりにも頻繁な引き出しは、手数料の見直しにつながる可能性もある。
【※】銀行ATMの手数料改正について、あなたはどう考えますか?賢い利用アイデアも、お待ちしております。
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