金融危機で揺れ動くギリシャ。しかしこの数日、不安と資本規制による資金不足に苦しむギリシャ経済を、テクノロジーで手助けできないかという議論が繰り返された。ギリシャのスタートアップ企業が海外のサービスプロバイダーへの支払いを助けるプラットフォームを立ち上げた2人の実業家がいる。いくつかのプロバイダーはギリシャのスタートアップ企業に対して、支払いの締め切りを延長したり、変更するなどして支援する姿勢を見せている。
ギリシャのスタートアップ企業にとって、今は厳しい時代かもしれない。しかし少なくとも、彼らは創意工夫を失ってしまったわけではない。7月8日、最寄りのATMを教えてくれる新しい「ATM検索」アプリが公開された。このアプリではATMに現金があるか、また一番重要な、現在入手困難な20ユーロ紙幣があるかどうかを教えてくれる(現在ギリシャ国民はATMから1日に60ユーロしか引き出すことができなくなっており、50ユーロ紙幣だと残りの10ユーロがもらい損になってしまうので、20ユーロ紙幣3枚の方に需要が圧倒的に集中している)。
このアプリはプログラマーの ディミトリス・ハツィレフセリオウさん、ハリス・スペンツァスさんとフリストス・クリチコスさんが開発した。
「資本規制が始まった初日にこのアイディアを思いつきました」とハツィレフセリオウさんは語った。「技術的にそう難しいことではなく、準備までにかかったのは1〜2日くらいです。一番難しかったのは、ギリシャの全てのATMを探して入力していくことでしたね」
このアプリはかなりシンプルで、実際に使用したユーザーからのフィードバックを反映している。「クリック2回で、『ATMの中に』現金があるのか、またそれが20ユーロ札なのか50ユーロ札なのかを教えてくれます」とハツィレフセリオウさんは説明した。さらに、ユーザーからの最新情報も反映される仕様だ。(20秒前にあのATMには20ユーロ札があったぞ、といったような情報だ)
アップルユーザーのみなさんには申し訳ない。現在このアプリはアンドロイド端末にしか対応していない。アップルが承認してアプリストアに登場するには数日後になるだろう。
この記事はハフポストギリシャ版に掲載されたものの英訳版を翻訳しました。
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