映画『007 スペクター』に登場したアストンマーティン「DB10」、約3億9,000万円で落札

少なくとも100万ポンド(約1億6,000万円)からと見られていた落札予想価格を、はるかに凌ぐ値段がついた。
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映画『007 スペクター』に登場したジェームズ・ボンドの愛車アストンマーティン「DB10」243万4,500ポンド(約3億9,000万円)で競り落とした人物は、今頃辛口のマティーニを味わいながら、オークションハウスのクリスティーズに宛てた小切手を切っているだろう。少なくとも100万ポンド(約1億6,000万円)からと見られていた落札予想価格をはるかに凌ぐ値段がついた。

このオークションで得られた収益はNGO「国境なき医師団」に寄付され、この映画に関連する記念の品々で得られたオークション収益も合わせて総額278万5,500ポンド(約4億5,000万円)が慈善活動に用いられる。

アストンマーティンは『007 スペクター』の撮影用にわずか10台のDB10を製造したが、そのほとんどが映画のスタント撮影のためにスタッフによって改造されたという。完全な形で残っているのは2台だけで、今回出品されたのはそのうちの1台だ。DB10が公の場で販売されたのは今回が初めてで、このクルマは俳優ダニエル・クレイグのサイン入りとなっている。

DB10は、世界で最も有名なシークレット・エージェントに相応しいカーボンファイバー製のボディを持ち、その美しいデザインの下には、「V8 ヴァンテージ」のプラットフォームと4.7リッターV8エンジン、6速マニュアル・ギアボックスが流用されている。市販車のパーツが使われているにも拘わらず、アストンマーティンはDB10で公道走行の承認を取得していない。しかし、このクルマのオーナーになった人物ならば、存分にドライブを楽しめる広大な私有地もあるのだろう。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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