アートを楽しむのは人間だけだろうか?
そんな疑問に答えるかのよう、イギリスのデザイナー、ドミニク・ウィルコックス氏が、8月19、20日にロンドンで、世界初となる犬のための展覧会を開催した。
展覧会は、保険会社「More Than」による、ペットと共に過ごす時間を増やそうというキャンペーン「Play More」の一環として行われた。
絵画「骨付き肉の公園」を楽しむ、ボーダーテリアとイングリッシュポインター(MIKAEL BUCK / MORE TH>N)
展示されたのは、絵画や、巨大なドッグフードのオブジェ、それにオープンカーのシミュレーターといったアート作品だ。
ドッグフードのオブジェ「夢のディナータイム」に飛び込むボーダーテリアのボビー(MIKAEL BUCK / MORE TH>N)
犬たちが本当にアートを理解したかどうかはさておき、 ウィルコックス氏によれば、犬たちは展覧会をとても楽しんだ。「しっぽをまるでちぎれるくらい振って、茶色のボールをドッグフードに見立てた入れ物の中に飛び込んでいきました」と、彼はハフポストUS版に話した。
ウィルコックス氏は人間の展覧会と同様に、入念な事前準備をしたそうだ。
「調べたところ、犬に見えているのは黄色と青だとわかりました。それで、犬にはどう世界が見えているんだろうと想像して、何人かのアーティストに、犬に見える色彩で、犬が喜びそうな作品を作ってもらいました。それを、犬の視線と同じ高さに配置しました」
スクリーンの中でフリスビーが飛び回る作品「キャッチ」を楽しむスプリンガー・スパニエル(MIKAEL BUCK / MORE TH>N)
人間の展覧会にはない特徴もある。「匂い」だ。ウィルコックス氏は、作品に犬が好きそうな匂いを加えた。例えば、骨付き肉で作られた木の絵からはチキンの匂いがした。また、オープンカーの周りには、犬が好きそうな肉や古い靴(!)の匂いの風を吹かせた。
オープンカーのシミュレーターを楽しむ、スプリンガースパニエル。大きな送風機からは、犬が好きな匂い(肉や古い靴)の風が送られてくる(Mikael Buck / MORE TH>N)
犬の展覧会といえば、この質問も聞かないわけにはいかないだろう。「猫の展覧会は開かないんですか?」ウィルコックス氏はこう話してくれた。
「猫の展覧会も面白いですね。いくつかの作品は高い場所に設置して、猫がジャンプして見に行けるようにしてもいいでしょう。人間には見えないかもしれませんが。まあ、猫のための展覧会なんだから仕方ありません」
犬たちがアートを堪能している姿を写真で見てみよう。
絵画を眺める、ボーダーテリアと、ドイツシェパードロットワイラー、イングリッシュポインター(Mikael Buck / MORE TH>N)
「夢のディナータイム」を楽しむダックスフントのジョージと、ラブラドールのトレバー。お皿に入ったドッグフードに見立てたこの作品には1000個以上のボールが入っている(Mikael Buck / MORE TH>N)
(Mikael Buck / MORE TH>N)
(Mikael Buck / MORE TH>N)
飼い主と一緒にアートを楽しむ犬たち(Mikael Buck / MORE TH>N)
「夢のディナータイム」に入る、ラブラドールのトレバー(Mikael Buck / MORE TH>N)
ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。
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