4月1日から新年度となるのに、なぜ4月1日生まれは「早生まれ」扱いなのか、疑問に思ったことはないだろうか。4月1日生まれとと、4月2日生まれで学年が変わるのはなぜなのか。
教育基本法では、満6歳になった翌日以降で最初に迎える4月1日に、小学校に入学することになっている。
第十七条 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。
(「学校教育法」より)
つまり、仮に2014年4月1日に満6歳となった場合は翌日以降の最初の学年の初め、つまり翌年、7歳の誕生日の2015年の4月1日に入学することになる。だがこれでは、4月1日生まれは同学年の中でも最も若い「早生まれ」ではないように思える。
では、なぜ4月1日は「早生まれ」になるのか。実は、「満6歳」の定義を定める「年齢計算ニ関スル法律」に、その秘密がある。この法律には「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」とあり、生まれた日を1日目と計算するため、満◯歳となるのは、誕生日の前日扱いになる。ここが誕生日を祝う日常の感覚とかけ離れており、わかりにくくなっている原因だ。
たとえば、2008年4月1日生まれの子供がいるとすると、2014年3月31日に出生から365日×6年、つまり満6歳を迎える。このため、2014年4月に入学できる。
一方で、2008年4月2日生まれの子供は、誕生日前日の2014年4月1日に満6歳となる。「満6歳になった翌日以降で最初に迎える4月1日に入学」なので、2014年4月2日以降の最初の4月1日、つまり2015年4月1日に入学、ということになるわけだ。
4月1日生まれと2日生まれ。たった1日で学年がひとつ変わる理由は、こうした法律の定めによるものだ。