Apple Watch の心拍・手首検出センサはタトゥーで誤動作。Apple Payにも影響
Apple Watch を入手したユーザーの間で、手首に濃い色のタトゥーを入れていると Apple Watch の心拍センサーが正常に機能しないことが話題となっています。
この問題は光学式の心拍センサーが、濃い色のタトゥーによって血流を正しく読み取れないことが原因。心拍センサーは手首検出機能にも利用されており、着用しているにもかかわらずたびたびロック状態(パスコード入力画面)になってしまう事例も報告されています。
Apple Watch は裏側に緑色の LED を配置しており、これが高速で点滅することで皮膚の下の血流を読み取って心拍を検出します。このため皮膚に濃い色のタトゥーを入れている場合、正確に心拍が読み取れない可能性があります。
アップル関連情報サイト iMore が調査したところによると、最も動作が不安定になる刺青は黒もしくは赤色。次いで紫からオレンジ、黄色という結果にでした。これらはいずれもベタ塗りの状態が最も不安定で、模様やカラフルな部分の場合は比較的正確に測定できたとしています。
アップルはこの問題を受けて Apple Watch のサポートページを4月29日付けで改訂しました。追記された文ではタトゥーが心拍センサーの光を遮断し、読み取りにに影響を与える可能性があることを説明しています。(日本語ページは記事執筆時点で変更なし)
手首検出機能をオフにすれば、画面がたびたびロック状態に戻ってしまう問題は解消されます。しかしタトゥーのせいで心拍が正しく測れないことに変わりはありません。また Apple Watch が備える Apple Pay 機能は手首検出を利用しています。つまりこれをオフにしてしまうと、いずれ国内で Apple Pay のサービスが開始されたときにふたたび問題となる可能性もあります。
ちなみに光学式の心拍センサーは Apple Watch だけではなく、発売されたばかりの Fitbit Charge HR や アディダスの miCoach SMART RUN も備えており、今後もこうしたデバイスは増加するはずです。
すでにタトゥーを入れてしまっている人はどうしようもありませんが、これから手首周辺にタトゥーを入れようという人は、少なくとも腕時計を着ける方の手首は自然なままで残しておいたほうが無難かもしれません。
下はタトゥーを入れた Apple Watch ユーザーによる動画
(2015年05月02日 19時26分「Engadget Japan」より転載)
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