Apple Watch Series 4のECG(心電図)機能で不整脈などの異常を早期発見できたとの報告は、今や珍しくなくなっています。が、Series 3以前にも搭載された心拍センサーの通知がきっかけで緊急電話をかけた直後、すぐに倒れて病院に運ばれた証言が新たに伝えられています。
大手掲示板Redditの某(ハンドルネーム使用)ユーザーは、ベッドで寝転がってテレビを見ているときにApple Watchから不規則な心拍および高心拍数のアラートを通知されたとのこと。その後に緊急サービスに電話をかけて到着を待つ間に、体がショック状態に。ウォッチからアラートを受ける前は「全く元気だった」と述べています。
そして緊急隊員が到着して調べると、そのユーザーに深刻な疾患があると発見。頻脈(心拍数が増加している状態)で苦しんでいる本人には酸素が与えられ、胴体に「EADパッド」(おそらくAED=自動体外式除細動器の誤字)をかけて病院まで運ばれた(結局AEDは不使用)とのことです。
病院では担当医が専用の装置で心電図を取り、実際に心臓が異常な速さで鼓動していることを検出。Apple Watchの高心拍数アラートが事実だったと裏付けられたかっこうです。
最終的には、そのユーザーは上室性頻拍だと診断。これは突然脈拍数が早くなる不整脈のうち、特に動悸が自覚あるレベルまで高まり、直後に血圧が下がってふらつきやめまいが起こるものです。
Apple Watch Series 4のECG機能ほど精度は高くないものの、本人が気づく前に大きな鼓動の乱れや異常な速さを知らせることで「いま、目前にある危機」を伝える心拍数センサー。一人暮らしや人気のない場所では倒れることが生命の危機に繋がる事態もあり、現地の緊急通報用電話にすぐかけられる緊急SOS機能と合わせて、腕に巻けるハイテク命綱といえるかもしれません。
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(2019年4月9日Engadget 日本版「Apple Watchの心拍センサー、ショック状態になったユーザーを救う。上室性頻拍を感知」より転載)